他人の年収は気になっても聞きにくいものですが、次のような話題から大体の年収を予想できるかもしれません。何気ない会話から年収が分かることもあるので、自分もうっかり口にしないよう気をつけましょう。
1 住民税はいくら引かれているか
住民税は年収をもとに金額が決まるため、毎月いくら天引きされているか分かれば、大体の年収を予想できます。
30代の共働き夫婦で中学生の子がいるとすると、年収ごとの毎月の住民税の目安は次の通りです。
年収 | 住民税の天引き額(毎月) |
---|---|
400万円 | 1万5000円 |
600万円 | 2万5000円 |
800万円 | 3万7000円 |
住民税は、昨年の年収をもとに計算され、6月から変わります。住民税が変わると手取りも変わるため、話題にしやすいのは6月頃でしょう。
2 ボーナスをいくらもらったか
ボーナスから毎月の給与を予想し、大体の年収を逆算する方法もあります。
ボーナスが給与の何倍にあたるかは、厚生労働省の「毎月勤労統計調査(2022年)」が参考になります。勤め先の従業員の人数別の平均は次の通りです。
従業員数 | 夏季賞与 | 年末賞与 |
---|---|---|
500人以上 | 1.50倍 | 1.49倍 |
100人以上500人未満 | 1.22倍 | 1.24倍 |
30人以上100人未満 | 1.09倍 | 1.15倍 |
30人未満 | 0.98倍 | 1.01倍 |
たとえば、勤め先が大企業で年末に額面で50万円のボーナスをもらったと話していたなら、平均から逆算した年収は400万円です。
3 ふるさと納税をいくらしたか
ふるさと納税をお得に使える上限は年収によって変わるため、ふるさと納税の金額を聞けば大体の年収が分かることがあります。
共働き夫婦の場合、納税者本人の年収ごとのふるさと納税額の上限は次の通りです。
本人の年収 | ふるさと納税額の上限 |
---|---|
400万円 | 4万2000円 |
600万円 | 7万7000円 |
800万円 | 12万9000円 |
1月から12月までに行ったふるさと納税の分がその翌年度の税金から引かれるため、12月に駆け込みでする人が多い傾向にあります。寄付先を選ぶ年末か、寄付した品物が届き始める年明けが話題にしやすいでしょう。
なお、住民税やふるさと納税額の上限は家族構成や保険の加入状況などによっても変わります。また、ふるさと納税は上限ぎりぎりまでしない人もいるので、あくまで年収を予想する目安と考えてください。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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