サイゼリヤ <7581> は、今年の7月に粉チーズの無料提供をやめたり、夏のグランドメニュー改定を行なったりしているが、ミラノ風ドリアの値段は上がっていない。この商品の値段が上がったのは、3年前の2020年のこと。値段が上がったとはいえ、価格は299円(税込)から1円上がっただけだ。300円(税込)という安い価格で食べられるミラノ風ドリアだが、原価はいくらなのだろうか?
原価とは料理や飲み物を作るのにかかる材料費
原価とは、商品を作るのにかかる費用のことだ。飲食店における原価は、料理や飲み物を作るのにかかる材料費を指す。
原価とよく一緒に使われる言葉に“原価率”があり、これは、販売価格に占める原価の割合だ。
たとえば、500円のモーニングセットの原価(材料費)が150円の場合、原価率は30%となる。
サイゼリヤの原価率は36.9%!ミラノ風ドリアの原価はいくら?
サイゼリヤの有価証券報告書をもとにすると、原価率は約36.9%(2021年9月1日〜2022年8月31日のデータ)。
これはあらゆるメニューを平均した原価率ではあるが、この数字をもとに、サイゼリヤの看板メニューであるミラノ風ドリアの原価を求めてみよう。
ミラノ風ドリアの価格は税込300円(2023年9月25日時点)なので、単純に計算すると、原価は111円ほどになる。
そのほかの人気メニュー「辛味チキン」(税込300円)の原価はミラノ風ドリアと同じで111円ほど、「若鶏のディアボラ風」(税込500円)の原価は185円ほどだ。
また、7月12日から新メニューとして登場した前菜「小エビのカクテル」は税込280円で、原価を求めると103円ほどになる。
サイゼリヤの原価率はほかの外食チェーンより高い?
サイゼリヤの約36.9%という原価率は、一般的な飲食店より高いのだろうか。
飲食店における原価率は30%が目安とされているので、この目安をもとにするとサイゼリヤの原価率は高い。
また、サイゼリヤと同じく安いことで人気のガストと比べるとどうだろうか。
ガストを営む、すかいらーくホールディングス <3197> の有価証券報告書によると、原価率は約31.9%だった(2022年1月1日〜2022年12月31日のデータ)。
すかいらーくホールディングスは、ガスト以外にもバーミヤン・ジョナサン・夢庵などの外食チェーンを経営しており、ガスト単体の原価率は明らかではない。
ただ、すかいらーくホールディングス全体の原価率をガストの原価率として考えると、サイゼリヤはかなりお得に楽しめるファミレスかもしれない。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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