日銀総裁の発言で金利があらためて注目されており、「変動金利も来年には上がる」との予想も出ており、住宅ローンを組んでいる人も気になるところです。問題なく住宅ローンを払い続けていけるかどうか、確かめておいたほうがいいでしょう。
金融緩和は続く——しかし来年春~夏に上がる予想も
植田和男・日銀総裁は9月22日の記者会見で、金融緩和を当分の間は続けると述べました。 金融緩和は低金利につながるため、すぐに金利が上がるということはなさそうです。
なお、金融緩和を続ける理由は、判断基準の一つである物価の上昇率が、安定して2%を維持できる見通しが立っていないからだそうです 。
一方、金利が上がっていくという予想も出ています。不動産コンサルタントの岡原隆裕氏は、植田総裁が賃金の上昇について述べていることに触れ、賃金の上昇に伴い固定金利が上がり、そして変動金利が上がる時期が来年の春から夏あたりと予想しています 。
住宅ローンが払えないときの対策
いずれにせよ、今の金融緩和がこのまま長く続くとは限らないことも視野に入れて、金利がグンと上がり、住宅ローンの支払いが難しくなることも考えておかなければいけません。
住宅を売る場合──売った後に残るローンの額は?
住宅を売るなら、売った後の残債がどれだけの金額になるかを確かめましょう。
金利が上がると住宅の価格は下がる傾向にあるため、複数の不動産会社から査定をしてもらい、そのなかから慎重に選ぶべきです。
住み続けたい場合──借り換えなどを検討
家を売らずに住み続けたいなら、まずはローンの借り換えをして、月々の返済額を低く抑えられないか検討しましょう。ただ、借り換えにも手数料や保証料がかかる点には注意しましょう。
また、リバースモーゲージ(契約者が亡くなったあとに、売って元金を返済する仕組み)を使うのも一つの方法です。しかし、契約者が亡くなった後に住宅を売るので将来、誰かに相続させられません。
なお、住宅を売った後で賃料を支払いながらその家に住み続けるリースバックという方法もありますが、売却価格が高くないため、一時的にどうしてもまとまった資金が必要なときなど、目的をはっきりさせて使ったほうがいいでしょう。
文・三澤智史(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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