クレジットカードを何枚も持っていて、あまり使わないカードを解約せずにいると、損したりトラブルに巻き込まれても対応が遅れてしまったりすることがある。使っていないクレジットカードを放置するリスクとして、次の3つのようなものがあげられる。
リスク1 新しいカードの審査に通りにくくなる
使っていないクレジットカードを放置していると、新しいカードの審査に通りにくくなる場合がある。クレジットカードを何枚も持っていると「総与信枠」が大きくなるからだ。
総与信枠とは、自分が持っているクレジットカードの利用限度額をすべて合わせた額のことだ。
総与信枠が大きいほど、カード払いできる金額も大きいことになり、契約者にとっては便利と感じるかもしれない。
しかしカード会社からは、契約者がクレジットカードを使いすぎて支払えなくなるリスクが高いと判断され、審査で落とされることがある。
新しいクレジットカードを申し込んだときに審査落ちすることのないよう、使っていないカードは解約し、総与信枠をできる限り抑えておくのがよいかもしれない。
リスク2 不正利用されても気づきにくい
使っていないクレジットカードは、利用明細を確かめる頻度が低くなりやすく、不正利用されても気づかないことがある。
不正利用による被害額は年々増えていて、2015年時点で年間およそ120億円だった被害額は、2022年にはおよそ436億円となった(一般社団法人日本クレジット協会調べ)。
被害の多くを占めるのが「番号盗用被害」で、クレジットカード番号やパスワードなどの情報を盗み取られることで起きる。
あまり使っていないクレジットカードであっても、何らかの理由でカード情報が盗み取られ、被害にあってしまうかもしれない。
不正利用されても気づきにくいことを考えると、解約したほうが安心だろう。
リスク3 気づかないうちに年会費がかかる
使っていないクレジットカードを放置していると、いつの間にか年会費がかかって損してしまうこともある。
とくに注意したいのが、「初年度は年会費が無料」「2年目以降は年会費がかかるが、1年に1回でも利用すれば無料になる」といったクレジットカードだ。
こうしたクレジットカードは、“無料”という言葉に惹かれて申し込んだものの結局使わず、気づかないうちに年会費を支払っていることがある。
また、年会費は値上げされることもあり、値上げの通知に気づかなければ費用負担はさらに大きくなる。
年会費がかかるクレジットカードについては使用頻度をよく確かめ、あまり使っていないなら解約を考えたほうがよいかもしれない。
クレジットカードを放置していて何枚も持っていると、管理が大変なだけではなくさまざまなリスクがあるので、1年に1回など定期的に見直そう。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・「老後破産」しないために読みたい
・ブラックリストでも作れるクレカ5選【PR】(外部)
・今持っている株を売って新NISAで買い直したほうがいい?
・会社に転職活動がバレない転職サイトの機能
・「dジョブスマホワーク」で高ポイントをもらう方法