銀行や証券会社などで口座を開設する際に求められる「KYC」。最近は、フリマアプリなどの個人間取引でも使われている「KYC」とは、何の略でしょうか。
本人確認手続きの総称
「KYC」とは”Know Your Customer“の略で、本人であることを確認するための手続きのことです。銀行や証券会社などの金融機関で口座を開設する際や、最近では仮想通貨(暗号資産)取引所の口座開設や取引時などでも使われています。
「KYC」は従来、主に金融サービスで活用されてきましたが、キャッシュレス決済などの普及に伴い、フリマアプリやマッチングサービスなど、金融サービス以外でも活用されるシーンが増えています。
本人確認に使用される書類は主に以下の4つがあります。
① 運転免許証
② パスポート
③ マイナンバーカード
④ 在留カード・特別永住者証明書
申し込み時に入力された個人情報と本人書類記載の情報とを照合し、氏名・住所・生年月日・有効期限などが合致するかの確認を行います。
主な目的は不正防止と顧客保護
「KYC」の目的は、架空の人物や法人が口座を開設し、マネーロンダリングなどの不正利用を防ぐこと。企業にとっても、顧客をリスクから守り、安全安心なサービスを提供し、自社の信頼を守る上でとても重要です。
仮想通貨の取引は匿名性が高く、不正利用のリスクが高いため、仮想通貨取引所で口座を開設する際には、パスポートや免許証などの顔写真入りの確認書類のほか、住所確認のためのハガキ受け取りなどのより厳密なプロセスが設けられていることが多くなっており、KYCが重要な役割を果たしています。
また、スマートフォンの専用アプリなどを用いてKYCを行い、本人確認がオンラインで完結するサービスも登場しています。オンラインで完結する本人確認はeKYC(electrlnic Know Your Customer)と呼ばれています。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年7月14日公開記事)
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