夏の終わりから秋にかけて活発になるトコジラミ(南京虫)の被害が増えており、2024年にオリンピック開催を控えるパリでも社会問題になっているという。シラミというと「頭についてカユくなる虫でしょ?」と思う人もいるだろうが、噛まれると大きなあざになったり発熱したりと、かなりやっかいだ。駆除にかかる費用は数千円から10万円以上と開きがあるので、賢い駆除の方法をおさえておこう。
トコジラミの被害相談が10年前と比べ約3倍!放っておくと症状悪化に医療費増も
トコジラミの被害相談は2021年度に598件あり、これは10年前の約3倍にもおよぶという(害虫駆除の業界団体である日本ペストコントロール協会)。
トコジラミは、ベッド周辺や家具の隙間などに潜伏し人やペットの血を吸う。噛まれると強烈なかゆみや発熱、アレルギーなどの症状が出るのだが、治療は患部への塗り薬や内服薬の服用といった対処療法しかない。
駆除しないかぎり皮疹を繰り返してアレルギー症状が悪化することも考えられ 、体調はもちろん、医療費もかさんでしまう可能性があるのだ。
トコジラミを自分で駆除する方法と費用とは
トコジラミは肉眼でも見える大きさなので、自分でも駆除できる。手軽な手段が殺虫剤による駆除だが、一般的な殺虫剤では効きにくく、専用の殺虫剤を使ったほうがいい。
「トコジラミゴキブリアース」(アース製薬 <4985> )はトコジラミに有効な成分メトキサジアゾンが入っている殺虫剤で、価格は450ミリリットルで2455円だ(文中価格は税込み)。
カーペットやマットレスの下などに散布するタイプとしては「スミスリン粉剤」がある(スミスリンは、キンチョー(大日本除虫菊)や住友化学 <4005> が開発した殺虫成分で、アタマジラミにも効く)。トコジラミが生息していそうな場所にまくだけなので、より広範囲での殺虫効果が期待できる。こちらの実勢価格は350グラムで1186円だ。
小さな子供がいたり、ペットを飼っていたりして、殺虫剤を使いたくないなら、高温スチームでも駆除できる。トコジラミは熱に弱いので、家庭用のスチームクリーナーで60度程度のスチームを噴射すると駆除が期待できる。アイリスオーヤマのスチームクリーナーなら5000円ほどで買える。
衣類や布団なども熱湯で洗濯すると効果的だ。
駆除を専門業者に依頼するといくらかかる?
トコジラミは見つけにくく、完全に駆除するにはプロに頼むのが一番だろう。「くらしのマーケット」で探してみると、おおむね4万円~8万円代くらいが相場のようだ。
トコジラミを含めた害虫駆除専門業者もある。「衛生害虫110番」では1万6500円からとなっている。現地調査、見積は無料なので、一度試してみるのもありかもしれない。
害虫駆除の老舗が「三共消毒」は、白アリやねずみの駆除もやっている。費用は一般住宅で12万円からといささか高めだが、88年の実績があるだけに、効果は期待できるのかもしれない。
駆除業者の価格はまちまちなので、まずは相見積りを取るといいだろう。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・「老後破産」しないために読みたい
・ブラックリストでも作れるクレカ5選【PR】(外部)
・今持っている株を売って新NISAで買い直したほうがいい?
・会社に転職活動がバレない転職サイトの機能
・「dジョブスマホワーク」で高ポイントをもらう方法