2023年に日本上陸50周年を迎えたサーティワンの業績が絶好調だ。人気キャラクターとのコラボ、毎月の新作フレーバー、会員アプリの積極展開といったプロモーションでサーティワンアイスがブレークしている。人気の秘密を探ろう。
サーティワンは日本上陸50周年
日本では「サーティワン」という呼び名で知られるが、1953年に米国で設立された会社は、創業者2人の名前にちなんで「バスキン・ロビンス」という。
なぜ日本では「サーティワン」になったかというと、31種類のアイスクリームを毎日楽しんでほしいという願いを込めてとのこと。ただし、の社名はバスキンロビンスの頭文字をとって、「B-R サーティワンアイスクリーム」 <2268> となっている。
2022年に売上高が10年ぶりに過去最高を更新。2023年も更新予定
売上高は2021年12月期(10%増)、2022年12月期(14%増)と2年続けて、2桁で伸びている。2022年12月期の売上高は220億円で、10年ぶりに過去最高となった(これまでの最高額はと2002年の207億円だった)。
この好調が続くのかどうかが気になるところだが、2023年12月期の売上高は244億円の見込みで、2年連続で過去最高を更新する見込みだ。この244億円という予想は、2月時点では221億円の見込みだったものを10月に上方修正している。
なお本業の利益を示す営業利益は3%増の17億円。小幅ではあるが5期連続の増益を予想だ。
好調な売り上げで、原材料価格や為替変動によるマイナスの影響を補っている。
“サーティワンらしい”プロモーションで業績好調
好調の要因は、ブランドパワーの強化を目的に行ったサーティワンらしいプロモーションだ。特に話題になったのがさまざまなIPとのコラボだ。
たとえば、サーティワンと同じく日本上陸50周年の「キットカット」とのコラボではサーティワンのアイスにキットカットを入れて人気を集めた。
また、キャラクターとのコラボでは、すでに高い評価を受けている「スプラトゥーン3」「ポケモン」に加え、「スーパーマリオ」とコラボも初めて。SNSでは「ポケモン アイスクリームケーキ ピカチュウは、可愛すぎる」などで話題を呼んだ。
ほかにも、商品ラインアップを強化していることも好業績の一因だ。日本上陸50周年を記念した「サーティワン BOX」、単価の高いテークアウト需要にこたえる「フレッシュパック」や「Happiness Box」のほか、新作フレーバーも毎月発売している。
好調な理由はコラボ以外にもある デジタルシフトの推進
マーケティング活動のデジタルシフトを推進、購入単価の高いファン・リピーターを増やしていることも見逃せない。
予約受け付けも取り入れた「モバイルオーダー」の推進や全店POSシステムのリニューアル、コミュニケーションツールの会員制アプリ「31Club」の展開など、顧客との接点づくりにも力をいれた結果だ。
特に「31Club」の会員数は710万人を超えており、会員の購入額は売上全体の33%を占め、非会員に比べ購入額は30%以上も多いという。
足元、サーティワンは次のような記録ラッシュだ。
・第3四半期期間の一店舗当たりの小売売上高が過去最高を記録
・25ヵ月連続で既存店の売上高の増加を達成
・月間小売売上高が2ヵ月連続過去最高を記録
・グループの卸売上高が過去最高を記録
2022年度のアイスクリーム販売実績は5534億円と前年比5%増で過去最高だった(日本アイスクリーム協会)。
2023年の統計は出ていないが、夏が猛暑で秋も暑さが続いていることから2023年度も最高記録を更新する可能性が高そうだ。
文/編集・dメニューマネー編集部
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