私たちが知っている「金魚鉢」とは、金魚を入れて飼い、眺めるためのガラス製の鉢ですが、映画・映像業界用語では、「金魚鉢」のある様子を表し、作品の制作に欠かせない場所のことをさします。
分厚いガラスで区切られる あの場所のこと
録音スタジオや音楽スタジオなど、音声を収録するスタジオでは完全防音設計 になっており、音響監督やディレクターが仕事をする部屋のことを「副調整室」といいます。
この副調整室のことを、映画・映像業界では「金魚鉢」 と呼び、スタジオと副調整室の間は分厚いガラスで区切られ、両室間はマイクが無いとお互いの音は聞こえない造りになっています。
スタジオ側から見ると、副調整室にいるディレクター達の話している様子が、水槽の中で口をパクパクしている金魚のように見えるので、その様子から金魚鉢と呼ばれる ようになりました。
“1秒の誤差もない時計”がある主調整室
テレビ局にはなくてはならない重要な主調整室は、マスターコントロールとも呼ばれます。
スタジオで作られた番組などが主調整室にすべて集められ、曜日ごとに放送時間が決まっている番組を始め、その番組で放送するコマーシャルをスケジュール通りに送信所に送りだすため、人間とコンピューターの両方で24時間監視しています。
また、主調整室には日本標準時刻を表示する、“1秒の誤差もない時計”があります。
この時計により、ニュース番組の中で、正しい時間を視聴者へ伝えています。万が一、停電が発生しても自家発電装置が作動し、放送が止まらないようになっています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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