住宅ローンの審査では、他に借金がある人は不利になるケースがあり、注意が必要です。借り入れがあっても審査に通るためには、3つのポイントがあります。
ポイント1 他の借り入れがあることを申告する
住宅ローンを借りるときには、他に返済中の借り入れがあることを申告しておかないと、別の借り入れが分かった場合、審査に落ちるおそれがあります。
ローンの申し込みがあると、銀行などの金融機関は、申告内容を信用情報機関に問い合わせてチェックします。信用情報機関とは、個人のお金の借り入れについての取引の情報を管理する機関です。申告内容が調べた内容と違っていると、隠したと判断される可能性があります。
忘れられがちな借り入れとしては、スマートフォンの分割払いと奨学金の返済があります。銀行のカードローンやクレジットカードのキャッシングなどと比べて、借り入れをしているという認識を持っていない人も少なくないからです。
ポイント2 延滞歴を確かめる
借り入れの返済で過去に延滞したことがある人は、信用情報機関に記録が残っていると住宅ローンの審査では不利になるので、延滞歴がないか確かめましょう。借り入れの支払い状況が記録される期間は、契約終了後5年です。それ以上たてば、延滞の記録は消えているかもしれません。
確認方法は、信用情報機関に請求して手数料を納めます。信用情報機関は3つあり、シー・アイ・シー(CIC)、日本信用情報機構(JICC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)です。それぞれ1,000円程度の手数料で信用情報を取り寄せられます。
ポイント3 収入に対して返済の合計が多すぎないようにする
収入に対する返済の割合を返済負担率といい、返済負担率が多すぎないように申し込む借り入れ金額を調整する必要があります。返済負担率の目安は30%以内とされているので、この範囲内であれば、住宅ローン以外の借り入れがあっても審査に通る可能性はあります。
なお、返済負担率を計算する場合、借り入れる住宅ローンだけでなく、今返している借り入れも含めたすべての借金を考慮します。
また、審査に通るためだけでなく、無理のない返済のためにも返済負担率は低いほうが望ましいといえます。住宅ローンを借りるなら、スマートフォンの分割払いや奨学金のような借り入れを返済し終わってから申し込んだほうがよいでしょう。
文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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