上司にとって部下の指導は大切な仕事の一つですが、間違った叱り方は部下のモチベーションを著しく下げ、最悪の場合は退職につながることもあります。上手な叱り方とはどのようなものなのでしょうか。
1 タイミングと場所を考慮する
部下を叱るのに良いタイミングは、ミスをしたその時です。ただし、人前で叱るのは避けて、タイミングや場所を考慮しましょう。人前で叱ると部下の自尊心を傷つけ、反発される恐れがあります。
人目が気にならない静かな場所を確保し、落ち着いた状況で話ができるタイミングを逃さないようにしましょう。
2 前職でのやり方を引き合いに出さない
別の会社から転職してきた上司がやってしまいがちなのが、「私が前の会社にいた時はこうしていた」「前職ではこうしたらうまくいった」など、何かと前の会社でのやり方を引き合いに出すことです。
部下を叱る時にこれをやってしまうと、叱った部下ばかりか、周囲で聞いている人の反感を買う恐れがあるので、避けたほうがよいでしょう。
前職での経験は貴重ですが、伝え方を間違えると無用なトラブルにつながります。
3 改善点を具体的に伝える
「もっと急いで」「頑張って」など、抽象的な指示では相手がどうしてよいか分からず、混乱してしまいます。同じミスを繰り返す恐れもありますし、相手は見放されたように感じるかもしれません。
たとえば、「●日の時点で一度進捗を報告して」など、できるだけ具体的な指示を出しましょう。
4 以前のミスを持ち出さない
「あの時も君はこうだったよね」など過去のミスを持ち出すと、反発心を抱かれやすくなります。
叱る際は、現在起きている問題だけに焦点を当てる必要があります。部下との信頼関係を損なわないよう十分注意しましょう。
また、感情的になったり、人格を否定するような言動をしたりしてはいけません。
5 キャパオーバーになっていないか確認する
そもそも、ミスの原因は業務過多にあるのかもしれません。この状態の相手を叱ると反発されるばかりか、離職につながる恐れもあります。
理不尽な上司だと思われて失望されないためにも、ミスが気になる部下がいるのなら、まずは現在の業務量が適切かどうか確認する必要があります。
頭ごなしに叱るのではなく、このワンクッションを入れることが大切です。
叱られる部下の心情も考慮しながら、上手に部下を育成していきましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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