年末調整で書類の出し忘れや書き忘れがあると、税金が本来より増えてしまうことがあります。3つのNG行動を知り、うっかりミスで損しないよう気をつけましょう。
1 独身だからと扶養控除等申告書を出さない
独身だからと扶養控除等申告書を出さないと、年末調整をしてもらえず、給与から引かれる税金が高くなるおそれがあります。
年末調整の書類のうち一つに扶養控除等申告書があります。
「扶養」とあるため、配偶者や子供など扶養する人がいる場合に出す書類と勘違いしがちですが、年末調整を受けるなら誰もが出さなければならない書類です。
会社は扶養控除等申告書を出した人の年末調整をするため、出さないと年末調整をしてもらえない可能性があります。また、給与から引かれる税金が増えて手取りが減るおそれもあります。
独身だからと出し忘れないよう気をつけましょう。
2 転職活動中の国民年金や国保の保険料を書き忘れる
転職活動中に納めた国民健康保険や国民年金の保険料を書き忘れると、年末調整の計算に含めてもらえず、損する可能性があります。
会社に勤めている間は、健康保険や厚生年金の保険料は給与から引かれるため、その金額をもとに会社が年末調整をしてくれます。
しかし、転職までに空白期間があった人や、自営業から就職した人は、その間に自分で払っていた国民健康保険や国民年金の保険料を年末調整の書類に書かなければなりません。
民間の保険と違って国民健康保険や国民年金は保険料の全額を年収から差し引けるため、税金へのインパクトも大きくなります。書き忘れないよう気をつけましょう。
3 家族の国民年金保険料を払ったのに書き忘れる
家族の国民年金保険料を代わりに払っているのに年末調整で書き忘れると、計算に含めてもらえず損する可能性があります。
たとえば、20歳を過ぎた大学生の子供の国民年金保険料を親が払っているといったパターンが考えられます。
2023年度の国民年金保険料は約20万円で、全額を年収から差し引けるため書き忘れないようにしましょう。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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