銀行員が教える「いつの間にかマネロンの片棒を担がされた」時の対処法

2023/11/30 05:00

「10万円当たりました」──こんなメールやショートメール、SNSのメッセージが来たら、それは実はマネ―ロンダリングの片棒を担がされる詐欺の一歩かもしれない。マネロン被害は2021年で50万件、2022年度は58万件と増えている(金融庁)。うっかり犯罪に巻き込まれないためにはどうすればいいのだろうか。 マネロンを誘う詐欺

「10万円当たりました」──こんなメールやショートメール、SNSのメッセージが来たら、それは実はマネ―ロンダリングの片棒を担がされる詐欺の一歩かもしれない。マネロン被害は2021年で50万件、2022年度は58万件と増えている(金融庁)。うっかり犯罪に巻き込まれないためにはどうすればいいのだろうか。

マネロンを誘う詐欺師の3つの手口

マネーロンダリング(マネロン)は一般に、犯罪によって得た収益を、その出所や真の所有者が分からないようにする行為だ。一般人を巻き込むことで、警察など捜査機関から見つからないように、詐欺師・集団があの手この手で連絡をしてくる。

よくある手口は3つあり、「誤って振り込んだお金の返金」「ネット通販で画像と明らかに違う商品が届く」「家族や親戚を装う」というものだ。

まず「返金」については、「10万円当選しましたが、誤って100万円振り込んでしまったので、残りの90万円を指定口座に振り込んでくれ」というものだ。

この場合、10万円もらえるので「ラッキー」と思われるかもしれないが、これはマネーロンダリングの片棒を担いだことになる。

「通販で別の商品が届く」というやり口は、別の商品が届いたと返金を求めても回答は来ない。なぜなら、購入代金の入金先がマネロン口座だからだ。

「家族や親族を装う」のは、いわゆる“オレオレ詐欺”(特殊詐欺)で、振込先が資金洗浄のマネロン口座の場合、犯罪に加担したこととなってしまう。

実際、ある銀行の窓口で「孫が大変なことになっているからすぐ振り込みたい」と言われた銀行員が状況を聞き出し、違和感を覚え警察へ通報。調べたら不正口座だったということもあったという。

「怪しい」と思ったら……対処の方法

怪しいと思ったらどうすればいいのか。まず「誤って振り込んだ」と言われたら「振り込みの取り消し」を求めよう。

銀行には、振り込みを取り消せる「組み戻し」という方法がある。振り込まれたお金を元の(または別の)口座に振り込み直すのではなく、振り込みそのものを取り消す手続きなので、振込の取り消しを求めるといい。それが断られたり、しつこく振り込みさせようとしたりすれば、詐欺と思ったほうがいい。

またこのような連絡や振り込み、お金だけ支払って商品が届かない、特殊詐欺と思われる連絡があれば警察に連絡をしよう。

「10万円もらえるからラッキー」などと思わず、組み戻しを求め、警察に連絡するなどして、犯罪の片棒を担ぐことがないようにしよう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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