大学の費用の準備が「高3の年度末」「入学直前」だと遅いかもしれない理由

2023/12/02 20:00

最近の大学受験では入試方法も多様化しており、中には入試の時期や学費・入学金の納付時期が早いケースもあります。また、入学後に奨学金を借りるとしても、実際に奨学金を受け取る時期を知っておく必要があります。 大学の学費納付は年度末とは限らない イメージとして、大学の入試は年明けに行われ、学費も入学前の年度末に納めればいいと考

最近の大学受験では入試方法も多様化しており、中には入試の時期や学費・入学金の納付時期が早いケースもあります。また、入学後に奨学金を借りるとしても、実際に奨学金を受け取る時期を知っておく必要があります。

大学の学費納付は年度末とは限らない

イメージとして、大学の入試は年明けに行われ、学費も入学前の年度末に納めればいいと考えている親は多いでしょうが、最近は入試が9~11月など早い時期に行われることもあり、その場合は学費の納付時期も早くなります。

たとえば、早稲田大学社会科学部の「全国自己推薦入学試験」は11月に行われ、合格すると12月下旬までに「登録料(入学金相当額)・学費・諸会費(春学期分)」を納付する必要があります。

また、立教大学の「自由選抜入試」は10月末と11月中旬に選考が行われ、合格すると12月前半に「入学金を含む学費その他の納入金」を納付する必要があります。

このように、入試の種類によっては高校3年生の12月中に学費や入学金を納めます。「学費や入学金は高3の年度末までに用意すればいい」と思っていると、納付時期に間に合わない場合もありますので注意しましょう。

奨学金は入学後にもらうので入学金には充てられない

大学入学後に奨学金を借りる場合、受け取りは早くても入学後の4月後半になるため、奨学金は入学金に充てられません。

また、日本学生支援機構の奨学金には、入学した月の分の奨学金に一時金として増額して貸与する「入学時特別増額貸与奨学金」がありますが、名前に「入学時」と付いていても振り込まれるのは入学後ですので、こちらも入学金には使えません。

奨学金を充てられない資金についてはあらかじめ計画的に準備しておく必要があります。

資金の準備、学資金の受け取りは高3の夏ごろまでを目安に

入学金や学費を投資や運用で準備するなら、「いつ納めないといけないのか」を考える必要があります。自分の子供が受けるどの試験を受けるかは分かりませんが、まずは早くに行われる入試や学費納付の大まかな時期を知っておきましょう。

もし学資保険で準備するつもりなら、保険金の受け取り時期は、学費納付の時期も踏まえて満期日を設定したほうがいいでしょう。

学資保険の満期日は、保障の対象となる子供の「満期年齢」をもとに決まりますので、たとえば早生まれ(1-3月生まれ)の子供の学資保険を「18歳満期」で契約してしまうと、学資金を受け取るのが年度末や高校卒業後になるケースもあります。

資金の準備や学資金の受け取りは高3の年度末に照準を合わせるのではなく、余裕をもって高3の夏くらいまでに設定できると安心です。

文・武藤貴子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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