日本から姿を消した4つの「ファストフード店」

2023/12/12 20:00

ハンバーガーチェーンのベッカーズ全店が11月22日をもって閉店し、37年の歴史に幕を下ろした。日本から消えたファストフードチェーンには、どのような店があるだろうか。 1 ベッカーズ──ピーク時はJR駅におよそ40店舗 今回ニュースとなったベッカーズは、JR東日本(東日本旅客鉄道 <9020> )関連の会社が

ハンバーガーチェーンのベッカーズ全店が11月22日をもって閉店し、37年の歴史に幕を下ろした。日本から消えたファストフードチェーンには、どのような店があるだろうか。

1 ベッカーズ──ピーク時はJR駅におよそ40店舗

今回ニュースとなったベッカーズは、JR東日本(東日本旅客鉄道 <9020> )関連の会社が運営していたハンバーガーチェーンだ。

1986年に1号店をオープンして以降、関東近郊のJRの駅ナカを中心に出店し、ピーク時にはおよそ40店舗あった。

しかし、ここ数年は店舗の整理を進めており、ベッカーズ柏店の閉店をもってブランドが終了となった。

ブランド終了の理由は、コロナ禍や材料費高騰などによる経営悪化だとされている。

2 ダンキンドーナツ──ミスタードーナツがシェアを広げたため日本から撤退

世界大手のドーナツチェーンであるダンキンドーナツ(現在の海外の店名はダンキン)は、1970年に日本1号店をオープンした。

しかし、1971年に1号店をオープンしたミスタードーナツ(ダスキン <4665> )がシェアを広げた結果、ダンキンドーナツは1998年に日本から撤退した。

ミスタードーナツは日本のドーナツチェーンというイメージがあるかもしれないが、実はアメリカ生まれだ。日本のミスタードーナツは、清掃業大手のダスキンが運営している。

実は、アメリカではダンキンドーナツの親会社がミスタードーナツを買収した。しかし、日本ではダンキンドーナツがミスタードーナツに敗れて撤退することになった。

現在はミスタードーナツとクリスピー・クリーム・ドーナツが、日本のドーナツチェーンの2強となっている。

3 ハーゲンダッツ──認知度が高まったためコンビニやスーパーに注力

ハーゲンダッツは、1984年に東京の青山に1号店をオープン。ピーク時の1994年には、国内に95店舗を展開していた。

現在もハーゲンダッツの日本法人はあるが、店舗営業は2013年に終了した。

ブランドが消費者に浸透したため店舗営業を終了し、コンビニやスーパーなどでの販売に注力することとなった。

4 森永LOVE──ピーク時は50店舗以上を展開

森永LOVEは森永製菓 <2201> の子会社が運営していたチェーン店で、ハンバーガーやアイスクリームを提供していた。

1975年に初出店し、首都圏を中心に規模を拡大。ピーク時には、直営店とフランチャイズ店を合わせて50店舗以上を展開していた。

しかし、初出店から20年ほど経った1996年、バーガーキングの日本法人によって買収された。さらに、バーガーキングが2001年に日本から一度撤退するにあたり、森永LOVEの店舗がロッテリアとファーストキッチンに売却されたため、姿を消したという。

海外のファストフードチェーンは再上陸することも

ベッカーズや森永LOVEのような日本のファストフードチェーンは、一度ブランドが終了すると復活するのは難しい。

しかし、珍しいケースではあるものの、海外のファストフードチェーンは再上陸することがある。実際にバーガーキングやウェンディーズは、一度日本から撤退した後、再上陸した。

また、ゼンショーHD <7550> がロッテリアを買収し、今年の9月20日に「ゼッテリア」田町芝浦店がオープンした。このことから、ロッテリアが姿を消すのも時間の問題かもしれない。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
画像・Kiattisak / stock.adobe.com(画像はイメージです)

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