キャッシュレス決済が増え、小銭をあまり使わなくなった人もいるかもしれませんが、だからといって小銭を軽く見てはいけません。中には額面以上の値がつく「プレミア硬貨」も存在するのです。ここでは5円玉を例に、額面以上の価値があるプレミア硬貨をご紹介します。
財布の中に紛れているかも?希少価値の高い5円玉
現在も使用されている5円玉でプレミア硬貨として挙げられるのが、昭和24~33年製造のものです。デザインは現行の5円玉とほぼ同じですが、文字が筆文字のような楷書体で書かれているのが特徴で、「フデ五」とも呼ばれます。
中でも特に価値があるのが、昭和27年や32年に製造されたものです。これらの年代のものなどは、状態がよければ1万円以上になるケースもあります。
なお最近の5円玉の中では、平成22~25年製造のものが、枚数が極めて少ないプレミア硬貨です。この年代のものも、額面以上の値段で売れる場合があります。
一目瞭然の珍しいエラー硬貨も
もうひとつ希少価値があるのが「エラー硬貨」です。エラー硬貨とは製造過程でエラーがあった欠陥品のことで、その度合いなどによって価値が変わります。
5円玉のエラー硬貨としてまず挙げられるのが、「穴ずれ」という穴の位置がずれたものです。ほかにも印刷がずれたものや表面がめくれているものなど、さまざまなエラー硬貨があります。一目瞭然のものもあるので、ぜひ5円玉を観察してみてください。
実家に眠っているかも?明治期の5円硬貨
現在は使用されていない5円玉も見てみましょう。明治3~30年製造の「旧5円金貨」は、10万円以上になるものもあり、特に明治10年以降のもので状態がよければ、60万円以上する場合があります。
また、明治30~昭和5年製造の「新5円金貨」も価値があり、特に昭和5年製造のものは500万円以上になることもあるプレミアム硬貨です。なお、旧5円金貨・新5円金貨ともに中央の穴はなく、素材には金が使用されています。実家のタンスや財布に眠っていないか、確認してみるといいでしょう。
貨幣には貨幣にしかない価値がある?
貨幣の中には、5円玉なのに500万円、つまり100万倍の価値があるケースもあります。あなたの財布や実家にもこうした価値ある5円玉が紛れていないか、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
文・中村あずさ