給料が振り込まれたら、使う前に貯金する分をわけておく「先取り貯金」が良いことは知られていますが、「別の口座を作ってお金を移すのが大変」という人も少なくないようです。しかし、最近では、別の銀行口座をわざわざ作らなくても貯金がはかどるサービスがあります。
口座にひもづけられた貯金箱・サイフをつくる
1つの口座で貯金がはかどるサービスは、「目的別口座」というものです。銀行によって名称は異なるものの、生活費で使うお金を置いておく口座のほかに、自分で設定した目標にあわせた“貯金箱”をつくるようなイメージです。アプリなどを操作して、そちらにお金を簡単に分けておけます。
たとえば旅行のため、車を買う、住宅購入の頭金にするといった具合に、目標(目的)は自分で決められます。
目的別口座も、“別に口座を作る”わけですが、口座番号はなく、あくまで「自分の銀行口座の中にある貯金箱」「別のサイフ」ができるところをイメージすればよいでしょう。
目的別口座が使える銀行アプリ
メガバンクでは、三菱UFJ銀行(三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> )の口座で使えるアプリ「dスマートバンク」に「貯金箱」という機能があります。これは、口座の残高を、日々使う「おサイフ」と、目的別に貯金できる「貯金箱」に分けられるものです。
ネット銀行では、住信SBIネット銀行 <7163> が「目的別口座」を10個まで作れます。口座ごとにアイコン・目標額を設定でき、貯金達成度が分かります。また代表口座からの自動振替もできるため、先取り貯金ができます。
“国内初のデジタルバンク”を掲げているみんなの銀行(ふくおかフィナンシャルグループ <8354> )では、目的ごとに「Box(ボックス)」を作ってお金を管理できます。
こうしたサービスは地銀にもあり、肥後銀行・鹿児島銀行で使えるアプリ「Hugmeg」(ハグメグ)は、「Wishリスト」で目的別に貯金を管理できます。アプリでは地域密着コンテンツで観光スポットやグルメの情報、電車・バス情報、ごみカレンダーなどの便利情報も見られます。
このほかにも似たサービスが提供している銀行もあるので、確かめてみるとよいでしょう。
目的別口座の注意点は?
目的別口座は便利な反面、普段使う用の口座へお金を簡単に移せるため、貯めるはずのお金を使ってしまう可能性があることです。
特にアプリの操作で簡単にできてしまうため、「今回だけ」「ちょっとだけ」と使っていると、いつまでたっても貯まりません。
文・鈴木靖啓(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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