2月は新年度に向けて企業の中途採用活動が活発になるが、この時期に転職活動をする人は慎重に判断しないとブラック企業に入社することになりかねない。休日の日数や残業時間などをチェックする人は多いが、その他に見落としがちなポイントがある。隠れブラック企業の求人には、どのような特徴があるだろうか。
特徴1 常に求人を出している
求人を常に出している企業や、一度求人が消えても短期間で再開する企業は、長時間労働やパワハラなどの理由から入社してもすぐに退職する人が多いため、穴埋めばかりしているブラック企業かもしれない。
ただし、事業拡大のために求人を継続的に出している企業もあるので、面接などを通じて理由を探るとよいだろう。
特徴2 給与が業界の相場よりもかなり高い
給与が業界の相場よりもかなり高い場合は、その会社で成績がトップの人の給与を示すことで、好条件であるかのように見せかけているかもしれない。
たとえば、営業職の年収が「1,000万円」となっていても、それは営業成績がトップの人のもので、しかもその中に歩合給や成果報酬、みなし残業代などが含まれていることも少なくない。
入社した後に安い賃金で重労働を強いられることがないよう、可能であれば給与の内訳を確かめておこう。
特徴3 職種の説明が抽象的である
募集している職種の説明が抽象的な場合、一般的に敬遠されがちで人が集まりにくい職種であるために、そのような書き方をして隠しているのかもしれない。
たとえば、「クレーム対応」と書くと人が集まらないので「顧客サポート」と書くといった具合だ。
あいまいな表現だと感じたら、業務内容を必ず確かめよう。
特徴4 学歴や経験が不問である
学歴や経験が不問である会社は、劣悪な労働環境などを理由に辞める人が多いため、「誰でもいいからとにかく人を増やしたい」と考えているブラック企業かもしれない。
「学歴や経験にかかわらず社員を育てる」という方針の企業もあるが、学歴や前職での経験を採用基準の一つとしているところが多い。
学歴や経験を問わない求人に応募するなら、なぜそのような採用方針なのか聞いてみるとよいだろう。
これらの特徴に当てはまるからといってブラック企業であるとは限らないが、会社説明会や面接などを通じて、慎重に見極めてほしい。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部