サッポロビールは、黄色い星マークでおなじみのビールメーカー。現在は持ち株会社化し、サッポロホールディングス <2501> のグループ企業です。同社の昔の社名は、一体何だったのでしょう？

エビスビールは明治に誕生

同社は、北海道開拓のための開拓使により創業されました。本場ドイツで修業した、ビール醸造人中川清兵衛氏を迎え入れ、1876年に設立されたのが、「開拓使麦酒醸造所」で、これがサッポロビールの原点です。

その後、北海道の大麦とホップでビール造りがはじまり、1877年に完成した北海道初のビールは、“札幌ビール”と名付けられ、ラベルには開拓使のマーク・北極星が描かれました。

開拓使が廃止されると、同社は農商務省工務局の所管になり、1882年札幌麦酒醸造所へ改称しますが、1886年民営化。同年、大倉喜八郎氏により大倉組札幌麦酒醸造場として新たにスタートしました。

しかし、大倉氏はビール事業をより確実なものにするため、渋沢栄一氏らに事業を譲渡し、1887年札幌麦酒会社が設立されました。その後、札幌麦酒、日本麦酒、大阪麦酒が合同で「大日本麦酒株式会社」を設立しますが、1949年、日本麦酒と朝日麦酒に分割。日本麦酒は、1964年に現在の社名であるサッポロビール株式会社に変更しました。

文/編集・dメニューマネー編集部