債券投資と株式投資の違いは?
株式投資は「株式」を買って配当や売却益を受け取る仕組みですが、債券投資は「債券」を買って利子を受け取ります。
債券は、国や自治体、企業などが、投資家からお金を借りるために発行する有価証券です。債券には満期が決められていて、その時までの期間、決められた利子が払われますし、満期まで持っていれば元本が戻ります。
この点、株式は、買った金額より低いときに売ると損することもあります(逆に価格が高くなった時に売ると大きな利益が出ることもあります)。
ただ、新NISAへの投資ではオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))やS&P500などが注目されるなど、どうしても“投資といえば株式投資”というイメージが強いため、値動きの異なる債券に投資することで、ポートフォリオのバランスを取るという考え方があります。
新NISAで債券を買うには?
新NISAには、株式や投信が買える「成長投資枠」(1年で240万)と、長期投資に向いた投資信託のみが買える「積み立て投資枠」(同120万)がありますが、“債券のみ”に投資される投信は「成長投資枠」でしか買えません。
「つみたて投資枠」の対象商品は281本あり(2024年1月30日現在)、そのうち株式型が153本、資産複合型(株式や債券などに投資するもの)が120本、ETFが8本となっており、“債券のみ”に投資する商品はありません。
人気の債券商品はどれ?
債券商品は大きく分けて「国内債券」と「外国債券」の2種類あります(このほか、発行体の違いによる分類もあります。たとえば国が出すのが国債、地方自治体は地方債。企業が出すのが社債です)。
購入できる価格は毎日変わりますし、信託報酬や販売している会社も商品ごとに異なるので、欲しい商品についてしっかりと比較・研究しましょう。
株式より低リスクだが注意点もある
債券は満期を迎えれば元本が戻りますが、注意しないといけないのは、まず途中解約する場合です。この場合、元本を下回ってしまう可能性があります。 また、金利上昇や為替変動の影響を受け、得られる利益が少なくなることがあります。
一般に、金利が上がると債券価格は下がり、逆に金利が下がると債券価格が上がるとされます。
また為替レートについて影響があるのは、外国債券(外貨建債券)の場合です。償還金も利子も外貨で支払われるので、円に換算すると、為替相場が円安になれば増えますが(為替差益)、逆に円高になると減ってしまいます(為替差損)。
商品選びや解約の決断は慎重に行いましょう。
構成/デザイン・あおやまふみこ(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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