ここ5年間、1年あたり最低200万円は貯めている節約主婦の筆者ですが、節約のほかに、資金管理としてお金を分けて管理することが大切と思っていて、そのノウハウを特別に教えます。
お金は4つに分ける!中でも重要なのは1年以内に使う「もうすぐ使うお金」
筆者は家計を大きく4種類に分けており、それは生活費など①「普段使うお金」、働けなくなった時の(生活防衛のための)②「取っておくお金」、投資などで増やす③「老後に使うお金」と1年以内に使う予定のある④「もうすぐ使うお金」(特別費)で、中でも重要なのは最後の④「もうすぐ使うお金」です。
当然、今年中に使う予定の「もうすぐ使うお金」については、項目とおおよその額をリストアップしてあります。
2024年に必要な「もうすぐ使うお金」の具体例は……
なぜ「もうすぐ使うお金」が大事かというと、“大きな支出額(特別費)を制するものこそが家計管理を制する”と考えているからです。
一般に意識が向く項目として、①「普段使うお金」と②「取っておくお金」、③「将来のためのお金」はよいのですが、意外と④「もうすぐ使うお金」という項目でお金を準備するという視点は忘れがちです。
1年以内に使う大きな支出額でもある特別費として考えられるのは、自動車税や固定資産税などの税金、子どもの学費や習い事代金、毎年の帰省にかかるお金などです。
これらは、一つひとつは少額かもしれませんが、一覧にすると結構な額になります。これらは①の「普段使うお金」とは別で管理したほうがよいでしょう。筆者もそうしています。
もちろん、事前に想定できない出費もあります。たとえば筆者の家庭では、昨年は、突発的な支出として、水漏れのため蛇口交換によるリフォーム代や、法事を兼ねて旅行することになったので、その費用もかかりました。
このように、どんなに事前に計画・想定していても、突然、まとまった出費を強いられることがあります。
しかし、だからこそ、事前に出費が予定されていることについては明確に意識して、取り分けておく必要があるのです。「いつかは分からない、2年後、3年後にあるかもしれない」ことにまで準備するのは難しいものですが、「ここ1年でまず出費が必要になるであろう」ことについては、しっかりと備えておくべきです。
使いたい時に払える状況にしておく
④「もうすぐ使うお金」を管理するには、①「普段のお金」のための口座とは分けたほうがよいでしょう。銀行によっては、一つの口座内で目的別貯金を作ってくれる場合があるので、活用もできます。
ここで、「もうすぐ使うお金とはいっても、今すぐ出費が必要ではないのだから、老後に使うお金などと一緒にしてもいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、それは違うと思います。
なぜなら、③「老後に使うお金」などは主に投資・運用にあてられているため、現金化するのに時間がかかることがあるからです。株や投資信託を売って資金を動かすのに時間がかかりますし、そもそも「今売らないほうがいい」というタイミングもあります。
このため、④「もうすぐ使うお金」もある程度、現金で用意しておいたほうがよいでしょう。
俯瞰して年間の家計を管理できれば、“特別費”である④「もうすぐ使うお金」が多くかかる年でも乗り切れるものです。参考にしてみてください。
文・谷口久美子(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部