会社が「花粉症の診察費」を払ってくれる?他にもある珍しい福利厚生──「孫が生まれたら休める」ほか

2024/02/27 17:00

福利厚生として家賃補助やリフレッシュ休暇などを用意している企業は多いが、中にはあまり聞き慣れない制度もある。珍しい福利厚生がある4つの企業を見てみよう。 1 奨学金の返済を最大半分まで負担──株式会社ジーン デジタルマーケティング事業などを展開する株式会社ジーンは今年2月、正社員の奨学金返済を支援する制度を始めた。 独

福利厚生として家賃補助やリフレッシュ休暇などを用意している企業は多いが、中にはあまり聞き慣れない制度もある。珍しい福利厚生がある4つの企業を見てみよう。

1 奨学金の返済を最大半分まで負担──株式会社ジーン

デジタルマーケティング事業などを展開する株式会社ジーンは今年2月、正社員の奨学金返済を支援する制度を始めた。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を利用している新卒・既存社員が対象で、最大で返済額の半分を負担してもらえる。

この制度のポイントは、会社からJASSOに返還金を直接納める点だ。これにより、会社からの返済支援金が所得税や社会保険料の計算対象にならないので、税金の負担は増えない。

2 帰省旅費を補助して親孝行を支援──大和ハウス工業株式会社

大和ハウス工業株式会社 <1925> では、「親孝行支援制度」として遠方に介護を必要とする親がいる社員に対して、帰省旅費を補助している。

片道200km以上が対象で、帰省距離に応じて1回あたり1万5,000円~5万5,000円を補助してもらえる。たとえば、片道およそ500kmある東京・大阪間で帰省する場合、1回あたり2万5,000円が支給される。利用回数は年4回までだ。

遠方かつ介護施設などに入る親を持つ社員にとって、帰省旅費の負担は軽くない。大和ハウス工業では、介護問題を抱える社員の経済的負担を軽くし、安心してキャリアを続けられるよう、2015年にこの制度を取り入れた。

3 花粉症の診察代やマスクを支給──株式会社バンク・オブ・イノベーション

スマートフォンゲームの開発・運営を行う株式会社バンク・オブ・イノベーションは花粉症手当を用意しており、診察代や上質ティッシュ、マスク、目薬などを支給している。さらに、通院費用も年1回まで負担してくれる。

支給額の上限はあるが、具体的な金額などは公開されていない。

花粉症の人は年々増えており、日本人の花粉症患者の割合は1998年が19.6%、2008年が29.8%、2019年が42.5%(環境省「花粉症環境保健マニュアル 2022」)。日本人の4割ほどが発症していることを考えると、嬉しい制度といえよう。

4 孫が生まれると3日間の休みが取れる──第一生命保険株式会社

第一生命保険株式会社(第一生命ホールディングス <8750> )は「孫誕生休暇制度」を用意しており、孫の誕生を祝い、出産直後の母親をサポートできるよう3日間の公休を取れる。通常の公休や土日を組み合わせると、最長9日間連続で休むこともできる。

最近はこのような制度を取り入れる企業や自治体が増えているが、第一生命保険では2006年から取り入れている。生命保険の営業職員は50〜60代が多いため、この制度が生まれたという。

およそ900人が利用する年もあるそうで、制度が浸透していることが分かる。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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