株主優待

【株主優待】採用で株価アップ、「プレミアム優待倶楽部」のお得な使い方

2024/03/01 15:30

ポイント制の株主優待サービス「プレミアム優待倶楽部」を取り入れている企業が増えており、今年に入っても導入を発表した企業もありますが、一般的な優待(QUOカードや商品券の贈呈)と異なるからか、「よく分からない」と感じる人もいるようです。 筆者は「プレミアム優待倶楽部」を採用している企業の株をいくつか保有しています。使って

ポイント制の株主優待サービス「プレミアム優待倶楽部」を取り入れている企業が増えており、今年に入っても導入を発表した企業もありますが、一般的な優待(QUOカードや商品券の贈呈)と異なるからか、「よく分からない」と感じる人もいるようです。

筆者は「プレミアム優待倶楽部」を採用している企業の株をいくつか保有しています。使ってみて感じた魅力や使い方、注意点などを紹介します(株価は2024年2月26日終値)。

「プレミアム優待倶楽部」の銘柄

「プレミアム優待倶楽部」は株式会社ウィルズのサービスで、このサービスに登録している企業の株主にポイントが付与され、そのポイントでグルメやスイーツ、銘酒、家電製品、選べる体験ギフトなど5000種類以上の商品に交換できるというものです。他のプレミアム優待倶楽部導入企業の優待ポイントと合算できる株主優待共通コイン「WILLs Coin」とも交換できます。

報道などによれば、2月1日時点で76社が採用しているとされますが、2月に入ってからも採用を発表した企業があるなど、このところ増えているようです。

筆者が注目する導入企業としては、たとえばマンション販売の明和地所 <8869>やヒューム管を製造する日本ヒューム <5262> 、エレベーターやエスカレーターの大手メーカーのフジテック <6406> 、上下水道関連製品を製造開発する前澤化成工業 <7925> などがあります。

●企業名……株価/必要株数/必要投資額/もらえるポイント 利回り
明和地所……1068円/600株/64万800円/4000ポイント
日本ヒューム……917円/600株/55万200円/5000ポイント
フジテック……3854円/200株/77万800円/3000ポイント
前澤化成工業……1611円/300株/48万3300円/3000ポイント
(注:保有株数によりポイントが増える。権利確定月などは要確認)

今年に入って採用を発表した企業としては、1月に医薬品メーカーの扶桑薬品工業 <4538> (1月15日発表)、金融メディアを運営するZUU <4387> (2月21日発表)などがあります。

●企業名……株価/必要株数/必要投資額/もらえるポイント
扶桑薬品工業……2255円/400株/90万2000円/4000ポイント
ZUU……1093円/400株/43万7200円/4000ポイント

「プレミアム優待倶楽部」の採用の発表をすると株価が上がることが多く、扶桑薬品工業は1月15日午後1時に発表があり、この日の終値は2,124円。前営業日の終値1,970円と比べても154円、約8%上昇しています。

「プレミアム優待倶楽部」はアレに交換できる

「プレミアム優待倶楽部」でもらえるプレミアム優待ポイントのいいところは、WILLsCoinに交換することでいろんな会社から付与されたプレミアム優待ポイントをまとめて使えることです。このWILLsCoinは、商品やネットマイルなどにも交換できますが、中でも人気なのは、giftee(ギフティー)のeギフトへの交換です。

ギフティーのeギフトでは、コメダ珈琲店、タリーズなどで使えるCafe Box券や、サーティワンやゴディバなどで使えるSweets Box券に交換できます。

「プレミアム優待倶楽部」銘柄の注意点やデメリットもある

「プレミアム優待倶楽部」の注意点は2つあり、一つはプレミアム優待ポイントをWILLsCoinに交換する時に手数料がかかってしまうこと、もう一つはWILLsCoinが1コイン=1円ではないことです。

プレミアム優待ポイントをWILLsCoinへの交換する際、保有1年目で10%、2年目で5%の手数料がかかります。

さらに、交換して得たWILLsCoinをギフティーeギフトに交換すると、ギフティーeギフト500円券には700コインが必要です。ふるなびグルメポイント(1ポイント1円)に交換すると、2,000WILLsCoinが1,000ふるなびグルメポイントになります。またネットマイルの場合、2,000 WILLsCoinは2,000ネットマイルになりますが、1ネットマイルは0.5円なので、1/2の額になってしまうのです。

「プレミアム優待倶楽部」を株主優待として採用した企業の多くは、WILLsCoinへの交換手数料を初年度は無料にしてくれることが多いので、そうしたタイミングを狙うとよいかもしれません。

文・谷口久美子(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部