同じ車で「ローン返済額が24万円」も違う?車の購入費用を抑えたければオートローンを賢く選ぼう【自動車ローン】

2024/03/04 07:00

春からの新生活を前に車の購入、買い替えを考えている人もいるだろうが、どの自動車ローン(オートローン)を選ぶかで支払い額が大きく変わる。しっかり選ばないと、300万円ほどのローンでも、20万円以上高くなってしまうかもしれない。 金利の差で返済額が24万円変わることも! オートローンは大きく銀行系とディーラー系に分かれるが

春からの新生活を前に車の購入、買い替えを考えている人もいるだろうが、どの自動車ローン(オートローン)を選ぶかで支払い額が大きく変わる。しっかり選ばないと、300万円ほどのローンでも、20万円以上高くなってしまうかもしれない。

金利の差で返済額が24万円変わることも!

オートローンは大きく銀行系とディーラー系に分かれるが、金利が安いのは銀行系オートローンだ。一般的に銀行系オートローンの金利は1~4%、ディーラーローンは4~8%といわれている。

たとえば横浜銀行 (コンコルディア・フィナンシャルグループ <7186> )の「横浜銀行マイカーローン」なら金利は0.9%~2.4%(変動金利)で、10万円から1000万円まで借りられる。

もし300万円のローンを金利5%、返済期間3年で組むと総返済額は323万6856円になるが、金利が2.4%であれば311万2293円で済む。差額は12万4563円だ。

同じ条件で返済期間が5年になると、その差は約21万円(339万6820円ー318万6590円)とさらに広がる。

千葉銀行 <8331> の「ちばぎんマイカーローン」は通常金利0.85%~2.75%だが、200万円から499万円であれば1.95%(変動金利)になるキャンペーンをやっている。

上と同じ条件だと総返済額は3年で309万1041円、5年なら315万1060円だ。金利5%と比べるとそれぞれ14万5815円、24万5760円も総返済額が減る。

キャンペーン期間は2024年04月30日までなので、支払額を少なくしたい人は要チェックかもしれない。

今のローンを見直して11万円節約?借換えができるオートローン

オートローンは新車購入費用だけでなく、ローンの借り換えにも使えるが、すべてのオートローンで借り換えができるわけではない。

三菱UFJ銀行 (三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> )の「ネットDEマイカーローン」は1.5%~2.45%(変動金利)と金利が低いうえに借り換えもできる。

もしローン残高220万円を金利5%で3年間払い続けるとしたら、残りの総返済額は215万7903円になるが、ネットDEマイカーローンは201万円~500万円までの金利が年1.90%なので、借り換えれば226万5036円で済み約11万円の節約になる。

埼玉りそな銀行(りそなホールディングス <8308>)の「りそなマイカーローン」も、借り換えができて、金利も1.2%~3.8%(変動金利)と低めに設定されている。

電気自動車や燃料電池自動車なら、金利はさらに0.3%低くなるので、220万円を金利3.5%、返済期間3年で借り換えれば総返済額は約232万円で済む。

この2つのオートローンはいずれも申込から借り入れまでネットで完結できるのも魅力だろう。

借り換えができるオートローンはほかにもあるので(横浜銀行や東京スター銀行など)、今のローンの金利が高いと思っている人は検討してみるといいだろう。

オートローンを選ぶときの注意点

銀行系オートローンの注意点は、借りられるのが銀行の営業地域に住んでいるか、勤めている人に限定されている場合があることだ。

常陽銀行マイカーローン「JOYO車」は借り換えができて、金利も年0.95%〜2.35%(変動金利)と魅力的だが、対象が常陽銀行 (めぶきフィナンシャルグループ <7167> )の営業地盤である茨城県や東京都内の一部地域、埼玉県、栃木県などに限られている。

しかし、地方銀行でありながら対象が全国になっているところもあり、たとえば福島銀行 <8562>の「ふくぎんマイカーローン『車助』」や滋賀銀行 <8366>の「『しがぎん』自動車ローン」などは、どこの在住、在勤でも申し込める。

どんなに条件がいいオートローンであっても対象から外れていては申し込みすらできないので、まずは自分が融資の対象となっているかどうか確かめよう。

また、金利が低くても借入額が多ければ当然返済額が増えてしまうので、返済計画は月収の20~25%で立てるのがいいだろう。

借り換えの場合は、事務手数料や繰り上げ返済手数料などがかかることもあるので事前に確かめよう。

さらに、返済期間は3年か5年が一般的だが、売却のタイミングも考えて決めるのがいいかもしれない。

どのオートローンを使うかによって支払額が数十万円も違ってくるのだから、ローンの金融機関選びは車選びと同じくらい慎重にしたほうがいいだろう。

文/編集・dメニューマネー編集部