銀行窓口で資産運用を勧めても、「始めたくても投資するお金がないから」という理由で踏み出せない人はとても多いです。さまざまな人の相談を通して「お金がなくて投資ができない人」の特徴が見えてきました。
「お金の色分け」ができていない
「投資に回せるお金なんてない」と言う人には、「お金の色分け」ができていないという特徴があります。
「お金の色分け」とは、資産を「すぐ使うお金」「備えておくお金」「当分使う予定のないお金」の3つにわけることで、投資には「当分使う予定のないお金」を充てなければなりません。
窓口に相談に来た人にこの色分けをしてもらうと、意外とバランスが取れていない人が多いです。たとえば、「念のため」とお金を普通預金に入れたままにして「すぐ使うお金」を余分に確保していたり、保険を手厚くし過ぎて「備えるお金」が必要以上の割合を占めていたり、という人もいます。
「当分使う予定のないお金がない」という人は、資産が適した割合になっているか、実際にお金を色分けしてみてください。
投資・消費・浪費の区別ができていない
次に、出ていくお金も目的ごとに区別をしましょう。支出は大きく3つにわけられますが、理想的な割合は「消費が75%、投資が25%・浪費が5%」と言われます。 お金がなくて投資ができない人の多くは、これが意識できていません。
特に「余ったら投資に回す」と考えている人は要注意です。先に「消費」、つまり最低限の生活資金は確保したら、次に投資するお金を先取りする、と使う順番を見直してみてください。
先取りできるお金がない人は、「浪費」の見直しが必要です。たとえば、あまり使っていない動画配信サービスのサブスクをやめたり、不要な保険を解約したり……など、やめても生活の質が変わらないものは「浪費」です。固定で出ていく浪費を削ったことで、月3万円の積立投資ができるようになった人もいます。
「節約しなければ……」という考え方だと辛くて長続きしない人が多いので、小さな節約よりも、大きなお金で見直しできないかを考えましょう。
家計の収支がわからない
何にどれだけお金を使っているのかわからず「お金の色分け」も「支出の見直し」もできない、という人も多いです。そんな人は家計簿をつけることから始めてください。
家計簿というと「面倒」や「続かない」といった声が多く聞かれますが、きちんとつけようと気負わずざっくり支出が把握できればよいのです。
今はスマホで気軽に家計簿をつけられますし、中には預金口座やカードを登録して自動で収支に反映できるアプリもあるので、しくみ化して楽に続けられる方法を見つけましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部