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クルマに乗らない家族も補償される?「意外と知らない自動車保険」5つのこと

2024/03/12 05:00

クルマに乗る人は自動車保険に加入するものですが、実はよく分からないまま契約している場合も多いでしょう。自動車保険には、意外と知られていない補償内容や仕組みがあります。 意外と知られていないこと1 しばらくクルマに乗らない場合は「中断」で等級を保存できる 自動車保険には「等級」があり、これは一般的にノンフリート等級別料率

クルマに乗る人は自動車保険に加入するものですが、実はよく分からないまま契約している場合も多いでしょう。自動車保険には、意外と知られていない補償内容や仕組みがあります。

意外と知られていないこと1 しばらくクルマに乗らない場合は「中断」で等級を保存できる

自動車保険には「等級」があり、これは一般的にノンフリート等級別料率制度で保険料の割増引率を定めるための区分を指しますが、これが7等級以上の人が引っ越しや海外転勤などで一時的にクルマを手放す場合、「中断」によって今の等級を保存できます。無事故でコツコツ積み上げた等級を取っておけるわけです。

中断の手続きをしてから10年以内に再びクルマを買って自動車保険に加入すると、今の等級で契約できます。

等級は1から始まり、数字が増えるほど上位になり、最上位が20等級。中断しておかないと6等級からのスタートになるので、忘れずに手続をしましょう。

意外と知られていないこと2 親の有利な等級を子供に引き継げる

自動車保険の等級は、同居する親族に引き継げます。

たとえば、免許取りたての子供がクルマを買い、すでにクルマを持っている親の自動車保険の等級が最高の20等級とします。子供が新規で自動車保険に加入すると、通常は6等級からのスタートになりますが、親の等級を引き継ぐと子供の等級が20等級になるのです。

ただし注意点もあり、この場合、親が6等級から加入し直して保険料が上がるのですが、年齢条件を考えると一般的に子供が6等級になるより保険料は安くなります。

意外と知られていないこと3 人身傷害は「車外補償タイプ」ならクルマに乗っていなくても補償される

人身傷害保険とは、基本的には自動車事故で自分と同乗者が亡くなったりケガをしたりしたときの補償ですが、「車外補償タイプ」に契約していると、歩いているときや自転車に乗っているときの自動車事故も補償されます。

人身傷害保険は自分だけでなく家族も補償の対象です。そのため、自分以外の家族がクルマにひかれたり、バスなどに乗っていて事故にあったりしたときにも車外補償タイプであれば補償を受けられます。

意外と知られていないこと4 「個人賠償責任保険」をつけると自転車保険に加入する必要がなくなる

自動車保険で「個人賠償責任保険」といった特約がついていれば、自転車の保険を契約する必要はありません。

なぜなら、自動車保険の個人賠償責任特約は、自転車運転中の賠償責任を補償する保険の条件を満たしているためです(自転車運転中の賠償責任を補償する保険は、2020年から加入が必須となっています)。また、この個人賠償責任特約は、補償対象が本人だけでなく家族も含まれるため、子供が自転車で他人にケガをさせたり、自転車で他人のクルマを傷つけたりした場合にも利用できます。

手頃な保険料で交通事故以外のケースも補償されるので、加入しておくと安心です。

意外と知られていないこと5 もらい事故の示談交渉を保険会社はできない

信号待ち中に追突されるといったもらい事故の場合、保険会社は示談交渉ができません。自動車保険に入っている人が自動車事故を起こした場合、自分にも過失があれば事故相手との交渉は保険会社がしてくれます。しかし、もらい事故では、被害者が自分で事故の相手や相手の保険会社などと交渉しなければなりません。

相手方が自動車保険に加入していないために賠償を受けられない、といった可能性もあります。交渉を他人に任せたい人は「弁護士費用特約」などをつけておくとよいでしょう。

文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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