実は交通違反!自転車の意外と知らない4つのルール 「罰金や懲役」になるケースも

2024/03/13 07:00

自転車の交通違反への取り締まりが強まっており、スマホながら運転などの危険な運転に対して反則金を求めるいわゆる「青切符」の導入に向けて、道路交通法の改正案が閣議決定された。反則金は5,000円〜1万2,000円ほどの見込みだ。 青切符が導入されていない現在は、罰則を伴わない「警告」のほか、罰金などの対象になるいわゆる「赤

自転車の交通違反への取り締まりが強まっており、スマホながら運転などの危険な運転に対して反則金を求めるいわゆる「青切符」の導入に向けて、道路交通法の改正案が閣議決定された。反則金は5,000円〜1万2,000円ほどの見込みだ。

青切符が導入されていない現在は、罰則を伴わない「警告」のほか、罰金などの対象になるいわゆる「赤切符」によって取り締まりされており、中にはあまり知られていない違反行為もある。

交通違反1 歩道を走る──3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金

自転車は車の仲間と位置づけられているため、原則として車道を走らなければならな。道路交通法第63条の3では、歩道と車道が分けられている道路で歩道を走ると、3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金を科せられることがあると定められている。

例外として、歩道において「自転車歩道通行可」の道路標識があるときや、自転車と歩行者の通行区分があるときは、歩道を走れる。

ただし歩道を走る際は、歩道の中央から車道寄りの部分を徐行する必要があり、歩いている人の通行を妨げてしまうときは一時停止しなければならない。違反すると2万円以下の罰金または科料の対象になる。

科料とは刑罰の一種で、その金額は1,000円以上1万円未満だ。

交通違反2 並んで走る──2万円以下の罰金または科料

自転車同士が2台以上並んで走ると、ほかの車両の通行の妨げになるため違反になり、2万円以下の罰金または科料が科されることがあると、道路交通法の19条では定められている。

例外として、「並進可」の道路標識があるところでは2台までなら並んで走れる。しかし、この標識は現在ではすべて撤去されたともいわれており、並んで走れるケースはないといえるだろう。

交通違反3 ベルをむやみに鳴らす──2万円以下の罰金または科料

見通しが悪いなどの理由で「警笛鳴らせ」の道路標識がある場所では、自転車のベルを鳴らさなければならない一方で、道路交通法の第54条第2項によると、そのほかの場所では、危険を防止する以外の目的でむやみに鳴らすと違反になる。違反すると2万円以下の罰金または科料の対象となる。

たとえば、歩いている人が突然飛び出してきて危ないときはベルを鳴らして問題ないが、「歩いている人に道を空けてほしいから」といった理由で鳴らすのは違反だ。

交通違反4 自転車で犬の散歩をする──5万円以下の罰金

自転車で犬の散歩をすることは、各地域で定められている道路交通規則に違反し、5万円以下の罰金が科されることがある。

都道府県によって規則の詳しい内容は異なるが、たとえば東京都の、東京都道路交通規則第8条では、「物を担ぎ、安定を失う恐れのある方法で自転車を運転しないこと」といった内容の規則が定められている。犬の散歩は、安定を失う可能性のある運転とみなされて違反となる。

安全のためだけでなく思わぬ出費を避けるためにも、日頃からルールを守ろう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部