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日経平均の再上昇で主役交代? 三越伊勢丹、三井不動産、大林組……

2024/03/25 15:30

日経平均は3月7日に4万円台に初めて乗った後、3万8000円までスピード調整した。そこから4万1000円まで再び買われている。しかし相場上昇をリードしている企業には変化がありそうだ。半導体関連に替わり、新しいセクターや銘柄の増加が目立つ。次の主役銘柄を探りたい。 日本株上昇をリードしてきたのは半導体関連、金融、素材 日

日経平均は3月7日に4万円台に初めて乗った後、3万8000円までスピード調整した。そこから4万1000円まで再び買われている。しかし相場上昇をリードしている企業には変化がありそうだ。半導体関連に替わり、新しいセクターや銘柄の増加が目立つ。次の主役銘柄を探りたい。

日本株上昇をリードしてきたのは半導体関連、金融、素材

日経平均の上昇は、東京エレクトロン <8035> 、ソフトバンクグループ <9984> など、AI、半導体関連が主導してきた。日経平均は半導体関連銘柄のウエイトが約25%と高く、半導体関連銘柄が上げるときに上昇しやすい指数である。

過去1年間の東証の業種別(33分類)指数のパフォーマンスをランキングにしてみた(2024年3月19日時点)。

順位 業種 指数の変化

1 造船        116.6%高
2 精密機器      102.4%
3 石油・石炭製品    74.8%
4 その他金融      72.1%
5 パルプ・紙      66.6%
6 銀行         65.2%
7 保険         59.0%
8 海運         54.3%
9 建設         52.7%
10 鉄鋼         51.1%

造船がトップなのは、三井E&S <7003> が米国でのクレーン増産期待などで株価が急騰しているためだ。

2位の精密機器には、ディスコ <6146> 、HOYA <7741> 、ニコン <7731> など、主役の半導体関連が多く含まれているので上位にランクされる。

ほかにも銀行、保険、その他金融など、金融関係も上位につけている。金融セクターは金利上昇や株高の恩恵を受けることから買われた。石油・石炭、パルプ・紙、鉄鋼などの素材関連も目立つ。米国の景気の底堅さ、インフレ懸念の継続などから、原油、鉄鋼などの市況が堅調で好業績の企業が多いからだろう。

こうしてみると、日本株の動きは基本的に、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に添って動いているようだ。

新高値銘柄数からは過熱感なく理想的な循環物色

日経平均は上がっている割に過熱感は見られない相場展開を見せている。

株式市場の過熱感を図るデータに「新高値銘柄数」という指標がある。一定の期間(年初来=3月までは前年来、4月からはその年=もしくは、52週=1年=)内で、その日に高値を付けた銘柄数である。

高値が多いということは全面高ということで、相場の過熱のサインと見るわけだ。たとえば、「新高値銘柄数が200を越えると警戒ゾーン」とする見方がある。また、株式市場が先物主導で上げる場合、個別銘柄の物色ではなく全面高となり、新高値銘柄数が増える傾向がある。

2023年は200銘柄を越えた期間が3月、4〜5月、6月、8〜9月と4回あった。2024年は1月の1度のみ。今年は個別銘柄の物色が広がっていると見ることができる。

今後の相場の主導は「消費」「不動産」「建設」

52週の新高値銘柄をみると、以下のように消費関連、不動産、建設などが増えてきた。

●消費
三越伊勢丹ホールディングス <3099>
高島屋 <8233>
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> (ドン・キホーテ運営)
しまむら <8227>
ZOZO <3092>

●不動産
三井不動産 <8801>
菱地所所 <8802>
住友不動産 <8830>

●建設・電力設備投資関連
大林組 <1802>
鹿島建設 <1812>
三菱重工業 <7011>
日立製作所 <6501>

消費関連は、株高や賃上げが業績を押し上げる可能性が高く、インバウンドも好調だ。

不動産は、利上げは本来ネガティブだ。しかし、3月19日の日銀の利上げ後に銀行が売られ、不動産が買われた。利上げは一旦織り込み済みとなり、日銀は低金利政策を続けるとの見方から、不動産が買われ始めたとの見方が強い。

データセンターや半導体工場などの新設も相次いでいる。「AI→半導体→データセンター→建設・電力」の連想買いから、大手ゼネコンや電力設備投資の関連銘柄にも買いが入り始めた。

日本株の物色対象が広がってきたことが分かる。物色対象が偏らずに循環物色となるのは、過熱感を防ぐ意味で理想的な市場の展開だ。

文/編集・dメニューマネー編集部

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