新NISAが始まり、注目度が以前にも増して高まっているのが、投資信託の“オルカン”でしょう。これは三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim」シリーズの一つで、全世界株式(オール・カントリー)の略ですが、同シリーズでは他にも「米国株式」(S&P500)も人気です。
このeMAXIS Slimシリーズとは別に、“Slim”が付かない「eMAXIS」という投資信託のシリーズもありますが、「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」はどう違うのでしょうか(文中価格は税込み)。
低コストで始められるみたいだが……その違いとは?
冒頭で紹介したように、「eMAXIS」も「eMAXIS Slim」も、三菱UFJアセットマネジメントが設定した、販売手数料無料(ノーロード)のインデックスファンドシリーズです。インデックスファンドとは、日経平均やTOPIX、S&P500などの指数に連動した成果を目指す投資信託のことで、手数料が安いため、初心者にも人気です。
「eMAXIS」は株式から債券のシンプルなものから、バランスファンドまで広く、商品数は40あり、ネットだけでなく、対面証券でも買えます。
対して「eMAXIS Slim」は、買えるのがネットのみ。商品も14本と限られている代わりに、信託報酬額がeMAXISより低い設定されています。なお14本のうち、NISAのつみたて投資枠の対象になっているのは、債券やリートなどを除く8本です。
eMAXIS Slimの14本
・全世界株式(除く日本)
・全世界株式(オール・カントリー)
・全世界株式(3地域均等型)
・米国株式(S&P500)
・全米株式
・先進国株式インデックス
・国内債券インデックス
・国内株式(TOPIX)
・国内株式(日経平均)
・バランス(8資産均等型)
・新興国株式インデックス
・先進国 債券インデックス
・国内リートインデックス
・先進国リートインデックス
信託報酬は、その投資信託を持っている間にかかる手数料のことですが、eMAXISとSlimとでどれくらい違うかというと、「先進国株式」の例では、eMAXISが年率0.66%であるのに対し、Slimは0.09889%です。
解答:「eMAXISとeMAXIS Slim」の違いとは……
「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違いは、取り扱う商品の数、信託報酬額、購入できる場所です。
eMAXISのシリーズには、コモディティー(商品)に投資するファンドの「eMAXISプラス」や、AIによる銘柄選定の「eMAXIS Neo」もあります。また三菱UFJアセットマネジメントには、ETF(上場投資信託)シリーズ「MAXIS」(マクシス)もあります。
文/編集・dメニューマネー編集部