2023年上半期に転職した人のうち、賃金が増えた割合は38.6%──。これは厚生労働省の調査から分かったことですが、給料をアップさせるにはどんな転職を実現すればよいのでしょうか?
方法1 平均給与が高い業種へ転職する
平均給与は業種によって大きく異なり、年収が高い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」(747万円)、「金融・保険業」(656万円)、「情報通信業」(632万円)などです(国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」)。
一方で、平均給与が低い業種には「宿泊業・飲食サービス業」(268万円)、「サービス業」(377万円)、「卸売業・小売業」(384万円)などがあり、これらに従事している人は業種を変えることによる年収アップが見込めます。
異業種への転職は簡単ではありませんが、若いうちなら未経験でも受け入れてくれる会社があるでしょう。またコミュニケーション力、営業力など他業種でも生かせる力や経験があれば、異業種への道が開けるはずです。
方法2 中小企業から大企業へ転職する
中小企業より大企業のほうが給与水準が高いというイメージはありますが、それが事実であることが、前出の国税庁の調査でも分かっています。
たとえば、従業員が30〜99人の事業所の平均給与は423万円なのに対し、100〜999人の事業所では480万円、5000人を超えると538万円となり、従業員が増えると平均給与も増える傾向があります。また大企業は、給与額が高いだけでなく、福利厚生が充実している会社も多いです。
競争率は高いかもしれませんが、今まで積み重ねてきたものを生かして同業他社への年収が上がる転職を考えているならば、大企業を狙ってみてはいかがでしょうか。
方法3 外資系企業など実力主義の会社に転職する
外資系企業など、実力主義の会社への転職で年収アップが望めます。
ただし実力主義の会社で働くということは常に結果が求められ、給与の大部分をインセンティブが占めることも少なくありません。
「結果を出せないと年収が下がってしまう」という覚悟も必要です。
方法4 転職のために専門的な資格やスキルを取る
転職に有利な資格として有名なのは、日商簿記検定や宅地建物取引士(宅建士)などです。
日商簿記は2級以上を持っていると、経理職への転職時に優遇されることが多く、求人応募の必須要件とする求人もあります。
宅建士は不動産業界はもちろん、平均年収が高いとされる金融業界への転職を考える人にとっても有利に働く資格です。
また、転職のためにスクールに通い専門的なスキルをつけるのも良いでしょう。たとえばプログラミングスクールに通い、ITエンジニアへ転職することで年収アップを望めます。
せっかくなら、今より給料が大きく上がるよう、しっかりと準備して転職活動に臨みましょう。
文・浜崎遥翔(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部