6月から変わるお金のこと 定額減税スタートするも、「年1000円」新しい税の徴収が始まる?

2024/06/01 08:00

6月は定額減税が行われるだけでなく、お金に関する変更がほかにも予定されています。年金支給額が“実質的に目減り”する見込みですし、新たな税金の徴収も始まります。また食品の値上げも予定されています。6月に予定されている変更、何がどれくらい値上がりするのかなどを確かめておきましょう。 定額減税が始まる──1人あたり4万円の税

6月は定額減税が行われるだけでなく、お金に関する変更がほかにも予定されています。年金支給額が“実質的に目減り”する見込みですし、新たな税金の徴収も始まります。また食品の値上げも予定されています。6月に予定されている変更、何がどれくらい値上がりするのかなどを確かめておきましょう。

定額減税が始まる──1人あたり4万円の税負担が減る

定額減税は一人あたり4万円の税負担が減るもので、内訳は所得税3万円と住民税1万円。この結果、手取りが増えることになります。政府は減税額を給与明細に明記するよう義務付けているので、明細が配られたらチェックしておきましょう。

対象には、納税者だけでなく、その扶養家族も含まれますが、年収2000万円を超えている人や、海外在住の扶養家族は対象外です。

年金の支給額が“実質目減り”する──今年度の初回支給は6月14日

毎年4月に見直される年金の支給額は、今年度は+2.7%になる予定ですが、物価上昇率や、賃金の上昇率を考えると、2.7%のアップでは実質的には目減りになると言えそうです。

支給額の見直しは、物価や賃金の変動を勘案して決められますが、将来の給付水準を確保するために、支給率のアップが抑えられたかっこうです。今年度の初回年金支給は6月14日です(4月・5月分)。

ポテチ、ペヤング……食品の値上げも予定

カルビー <2229> は「ポテトチップス」「じゃがりこ」「かっぱえびせん」など68商品の価格を3~10%程度引き上げます。また、そのほか1商品の内容量を減らすといい、実質値上げとなります。たとえば「じゃがりこ サラダ」や「かっぱえびせん」(77グラム入り)の店頭想定価格は160円から170円になるといいます。

明治は「明治ミルクチョコレート」「きのこの山」「ポイフル」などチョコレート・グミ54商品を、1日出荷分から3〜33%値上げ。ハウス食品も「とんがりコーン」「オー・ザック」など6商品を、1日納品分から値上げ、出荷価格と希望小売価格(税別)が10〜20%値上がりします。

菓子類だけでなく、「ペヤングソースやきそば」(まるか食品)などの即席麺13商品も値上げされる予定です。価格改定は5年ぶりだそうです。

電気代・ガス代アップ、森林環境税スタート、病院の診察費も高くなる?

大手電力10社と、都市ガス大手4社の6月請求分(5月使用分)の電気・ガス料金も値上がりします。これは、価格を抑えるための政府の補助金がなくなるためで、電気料金の値上がり幅は、平均的な家庭で357~585円、ガスは140〜185円です。

このほか、森林環境税の徴収が始まり、住民税の納税者一人あたり、年1000円取られることになります。これは森林整備を目的とした新たな税金です。

また診療報酬もアップ。医師などの人件費にあたる部分が0.88%上がり、医療機関の初診料が90円、再診料が40円上がる見込みです。ただ3割負担であれば、負担増はそれぞれ27円、12円です。

文/編集・dメニューマネー編集部