家計をやりくりする中で、車検代や家電の買い替えなど“毎月はない大きな支出”で赤字になってしまう月はないでしょうか。そうしたイレギュラーな支出があるたびに貯金を取り崩さなくて済むようにするには、家計簿に「特別費」という費目を作って管理する方法があります。
意外とある?「たまにある支出」、家・クルマ持ちの家庭は1年で100万円も?
“毎月はない大きな支出”は意外とあって、「年末年始や夏休みなど長期休みの際の生活費・帰省費用」「固定資産税などの税金」、「年度始めの教材費」のほか、「年払いの保険料」「自動車関連費」「冠婚葬祭費」「ペット関連費」「家電の買い替え費」などがあります。
これらの総額は世帯によって違いますが、たとえば、持ち家でマイカーがある子育て世帯などは年間100万円以上になるケースも珍しくなく、もし貯金を取り崩して対応しているような場合、対策が必要です。
そのためには、毎月の生活費とは別に「特別費」などの予算の枠を作り、その分を確保するようにします。
「特別費」の項目を作って見積もり、12で割って毎月貯める額を決める
まず、1年間に出てくる可能性のある特別費の項目と金額をリストアップし、合計を計算します。家計簿をつけている世帯であれば、過去1年分をさかのぼるとだいたいの金額をつかめるでしょう。
特別費の1年あたりの金額を見積もったら、それを12で割って毎月、特別費専用の口座に貯めていきます。
注意点として、特別費の予算枠は余裕を持たせすぎないようにしましょう。特別費はあくまで“近いうちに使うお金”。それ以上の額は、これとは別に、“将来のために”(使わないように)貯金したいからです。
もし用意した特別費を使い切らなかったら、翌年に繰り越します。たとえば、家電の買い替え費として予算を20万円組んだものの、10万円しか使わなかったら、残りの10万円を翌年の特別費に繰り越します。
このように毎月の生活費と別に特別費を設けると、大きめの支出があっても貯金を取り崩さずにすみ、家計が安定するでしょう。
文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部