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新NISA投資で知っておきたい個別株の割安基準「配当利回り5%」に注目

2024/09/14 10:00

8月の株価急落を経た今、投資初心者があらためて考えたいのが、高配当銘柄への投資だろう。具体的には、配当利回り“5%超”の銘柄への投資を紹介したい。 配当利回り5%は投資先として魅力的 運用利回り5%は魅力的なパフォーマンスだと言えるのは、NYダウ採用銘柄の平均配当利回りが2.05%であることと比べれば分かるのではないだ

8月の株価急落を経た今、投資初心者があらためて考えたいのが、高配当銘柄への投資だろう。具体的には、配当利回り“5%超”の銘柄への投資を紹介したい。

配当利回り5%は投資先として魅力的

運用利回り5%は魅力的なパフォーマンスだと言えるのは、NYダウ採用銘柄の平均配当利回りが2.05%であることと比べれば分かるのではないだろうか。

なお配当利回りとは、株を買った価格に対して、その企業から1年で受け取れる配当の割合を計算したもの。どんなに配当が多くても、株価が高ければ利回りは低くなるし、逆に株価が安ければ、配当額が多くなくても、利回りはよくなる。

ちなみに、NYダウを含む日米株式指数の平均配当利回りは以下のとおりだ。

●各指数の平均配当利回り
・NYダウ採用銘柄……2.05%
・S&P500企業 ……1.80%
日経平均採用銘柄…… 1.95%
・東証プライム上場銘柄…… 2.4%
(2024年8月末現在)

なお、倒産リスクが低い国の債券(国債)を見ると、米国の長期債(10年国債)は8月30日現在)3.9%、日本の長期債は0.88%となっている。

高配当な銘柄でもこの3つはチェックしよう

配当利回りは高いほうがいいが、だからといって株価下落リスクや業績悪化による減配リスクが高い銘柄には投資したくない。

たとえば、年間の配当利回りが5%といっても、株価が1年で5%以上下がってしまえば、配当利回りの良さの意味は薄れてしまう。高配当の銘柄は人気が高くなりがちだが、減配した(配当を減らした)ことで株価が大きく下がってしまったケースは少なくない。

配当利回りがよい銘柄の中でも、より魅力的な株を見定めるには、次のような指標を確かめたい。

・「自己資本比率」財務体質が健全かどうか──50%以上を一つの目安に
・「業績の安定性」売上・利益推移に波がないか──過去10年くらいは振り返る
・「過去の配当傾向」今の高利回り状態が一時的ではないか──過去に減配したり、無配になったりしていないか

最後の「過去の配当傾向」は、配当を出す傾向に安定性があるかどうかということだ。

5%超えの有名企業は9社ある

2024年8月末時点で、東証で配当利回りが5%を超える銘柄は50銘柄以上ある。財務リスクは高くないと考えられる、東証プライム上場の時価総額2000億円以上の企業 は次の8社だった(配当利回り順)。

●銘柄名 <銘柄コード> 配当利回り(8月末)
安藤・間 <1719> 5.19%
神戸製鋼所 <5406> 5.03%
JFEホールディングス <5411> 5.46%
大和工業 <5444> 5.51%
LIXIL <5938> 5.20%
日産自動車 <7201> 5.88%
松井証券 <8628> 5.20%
商船三井 <9104> 5.35%
メイテックグループホールディングス <9744> 5.47%

配当株は、市場の下落時に個人投資家が買う傾向が強く、比較的「下げに強い」のがメリットだ。時価総額が一定水準以上あり、財務リスクも高くない高配当利回り銘柄を長期で持つことで、パフォーマンスも安定するだろう。

文/編集・dメニューマネー編集部