本連載ではFinasee読者から寄せられたさまざまな体験談をご紹介しています。今回のテーマは「自己流の投資哲学」。投資では教科書的な教えも大切ですが、時には経験を通して得た学びこそ心に深く刻まれることもあります。そこで本記事では、2人の投資家が自身の投資体験から何を感じ、どのような学びを得たのかを紹介していきます。成功と失敗の両方から得た貴重な教訓を、あなたの投資生活にぜひ役立ててください。
ようやく始めたNISA、長期投資が前提だったのに…
信用金庫からの案内をきっかけにNISAで投資を始めたゆうみみさん。毎月コツコツ商品を購入していましたが、想定外の出来事が続いたことで長期投資を断念してしまったのだとか。しかし、一連の出来事を通して貴重な学びが得られたようです。
<ゆうみみさんプロフィール>
女性、60代、関東地方在住、主婦
投資経験:投資信託であり
運用期間:6年以上
<投稿エピソード>
「ずうっと始めたいと思っていたNISA。だけど証券会社はどうにも敷居が高くて二の足を踏んでいた。そんな時、自分と夫の口座がある信用金庫からNISAを勧められ私はすぐさま飛びついた。
当時は投資信託の知識が何もなかったのだが、とりあえずややリスクの高い銘柄を月6万円ずつ一般NISAで購入していくことにした。
毎月の購入を始めた頃はフルタイムで仕事をしていたため楽に積み立てができていた。ところが、2019年に私はうつ病を発症して退職に追い込まれてしまった。さらに追い打ちをかけるように2020年コロナ禍が世界中にまん延し、投資信託も暴落。
仕事ができず投資するお金もなくなってしまった上に、今まで積み立ててきた資金までどんどん減っていく。私はパニックになり、これ以上損しないようにと慌てて全てを売却してしまった。
その後、2023年にはコロナは5類感染症となって日本は落ち着きを取り戻す。株や投資信託はといえば史上最高値を更新する勢いだ。「しまった」と思った時はすでに遅かった。
投資信託は上がろうが下がろうが気にせず長期保有が鉄則! そんな初歩的なことを私は知らなかったのだ。投資についてもっともっと勉強しなければ、と後悔した出来事だった。
投資で最も儲かる人は、投資していたことを忘れていた人と既に亡くなっている人だと聞いたことがある。懲りない私は少額ながら新たにコツコツと投資を始めた。今度こそ、失敗しないぞ」
●失敗を通じて深く心に残る学びもあれば、成功体験を振り返ってたどり着く学びもあります。投資の成功体験から得た教訓は、後編【突然の株価暴落に焦らないために…20代男性がコロナ禍の投資体験で学んだ「冷静な判断力」の育て方】で紹介します。
※ご紹介している「」内のエピソードは原文に準拠しています
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。