「株式併合」複数の株式を1株にまとめて発行済み株式数を減らす

2021/10/28 08:00

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株式併合とは、複数の株式を1株に統合し、発行済み株式数を減らすことを指します。株式併合を行うことで株価は高くなりますが、株主の資産価値に変化はありません。たとえば、1株100円の株式を5株にまとめる株式併合が行われた場合、株価は5倍の500円となります。株式併合前に500株持っていた(資産価値は100円×500株=5万

株式併合とは、複数の株式を1株に統合し、発行済み株式数を減らすことを指します。株式併合を行うことで株価は高くなりますが、株主の資産価値に変化はありません。たとえば、1株100円の株式を5株にまとめる株式併合が行われた場合、株価は5倍の500円となります。株式併合前に500株持っていた(資産価値は100円×500株=5万円)投資家は、併合後は100株の保有(500円×100株=5万円)になりますが、株価が上がった分、保有株数が減っても資産価値は変わらないというわけです。

株式併合には、企業の管理コスト削減のメリットも

では、株式併合は何のために行われるのでしょうか?理由はいくつかありますが、ひとつには東京証券取引所(東証)が望ましいとする投資金額にあります。東証では、個別銘柄に投資する場合の最低投資金額(100株)を「5万円以上50万円未満」が望ましいとしています。ですので、株価が低い企業の場合、株式併合を行うことでこの水準に合わせることができるわけです。また、株式併合を行うと発行済み株式数が減りますので、企業側は株主総会への招集通知などの管理コストを減らすことができます。

単元株未満株式になってしまうデメリットには要注意

なお、株式併合が行われたことで持ち株が100株に満たない単元未満株式になってしまうと、取引所市場における売買機会や株主総会おける議決権を失うことになります。単元未満株式を解消するためには、買い増しまたは買取制度を利用する必要があります。【お金の単語帳】