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年収1200万円以上の世帯はいくら「預貯金」を持っているのか? 「株式」「投資信託」…金融資産の平均保有額が明らかに

2025/01/31 09:00

全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会)から年収1200万円を超える世帯の回答をランキングで見ていきましょう。まずは「金融資産の保有実態」についてです。 ※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世

全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会)から年収1200万円を超える世帯の回答をランキングで見ていきましょう。まずは「金融資産の保有実態」についてです。
※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)

年収1200万円以上・家族あり「預貯金」はいくら?

一口に金融資産といっても、預貯金、株式、投資信託などさまざま。年収1200万円以上の世帯は何をどのくらい持っているのでしょうか。詳しく見ていくことで参考になる点があるかも知れません。二人以上世帯の結果を見ていきましょう。

金融商品(種類別)保有額ランキング(年収1200万円以上、二人以上世帯)

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」
(※世帯主年間収入1200万円以上かつ金融資産保有世帯、実数287)

1位 預貯金(運用または将来の備え) 1708万円(うち定期性預貯金765万円)
2位 株式 958万円
3位 生命保険 431万円
4位 投資信託 333万円
5位 個人年金保険 300万円

世帯主の年収が1200万円以上世帯の金融資産の内訳は、「預貯金」の割合が最も多く、1708万円という結果でした。次いで2位は「株式」958万円。個別株で1000万円近くを持っているのが年収1200万円以上世帯の平均的な特徴といえそうです。同じくリスク性商品では「投資信託」が4位(333万円)にランクインしています。

3位「生命保険」431万円と5位「個人年金保険」300万円はともに保険商品。7位の「損害保険」122万円を合わせると保険で約850万円近くという結果は、他の年収世帯と比べると多いと言えます。

例えば「年収500万~750万円未満」世帯の保険商品(約300万円)と比較すると3倍近い金額です。同様に「1000万~1200万円未満」世帯の保険商品は約500万円なので、こちらは約1.7倍の金額となります。二人以上世帯ということで、保険商品の割合が単身世帯よりは高い傾向にあります。

保険が「守る」商品である一方で、「増える」可能性がある商品の代表が株式や投資信託。年収1200万円以上の世帯が持つ株式と投資信託は併せて約1300万円。保険商品の約1.6倍の金額となります。「守る」と「増やす」をバランスよく使い分けている様子が伺えます。

●前編:「【年収1200万円以上世帯】金融資産保有額ランキング 「3000万円以上」持っているのは“当たり前”なのか?」

「守る」と「増やす」を意識した「年収1200万円以上」世帯の資産運用

今回の調査結果から、年収1200万円以上の世帯の多くは攻守の両立を目指す資産運用戦略をとっていると言えそうです。

ひとえに年収1200万円以上の世帯といっても、年代やライフルタイルには違いがあります。さらに、今後もその年収が維持できるのかといった不確定要素があることは意識しておくべき重要なポイントです。

国内のみならず世界的にも進むインフレ時代、守ると増やすのバランスを見直しながらの家計運営が不可欠といえそうです。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから、両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。