新NISAを始めるべき3つの理由

お金の管理は、夫婦にとって無視できない問題です。ただし、お金についてパートナーと価値観が合わずに悩んでいる人もいるかもしれません。
話題の新NISAを始めたいけど、パートナーが賛成してくれないという話も聞きます。新NISAは投資で得た利益が非課税になるため、効率的に資産形成ができる制度です。

もちろん、新NISAを始めるのにパートナーの許可などいらないと考える人もいますが、事前にパートナーに相談してから新NISAを始めたい人も多いでしょう。
そこで本記事では、新NISAを始めることに賛成してくれないパートナーを説得する際に使える「新NISAを始めるべき理由」を3つ紹介します。
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銀行預金だけでは物価高についていけないから
昨今は、物価高が続いています。2024年12月における消費者物価指数(総合指数)の前年同月比は、3.6%の上昇です。
ただし、銀行預金の金利はこの物価上昇率を大きく下回ります。最近は預金金利引き上げの動きもみられますが、それでも大手銀行の円普通預金の金利は0.20%に変更予定と、決して高い数字とは言えません。
そのため、このまま物価上昇が続けば、銀行預金だけだと実質的な資産価値は目減りしていきます。
月3万円の積立預金と積立投資をした場合で、資産評価額の推移を比較してみましょう。なお、積立預金は年率0.2%の複利、積立投資は年率3.0%の複利でシミュレーションします。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。

【積立期間】積立預金・積立投資
- 【5年間】181万円・194万円
- 【10年間】364万年・419万円
- 【15年間】548万円・681万円
- 【20年間】734万円・985万円
- 【25年間】923万円・1338万円
- 【30年間】1113万円・1748万円
※積立預金は年率0.2%の1カ月ごと複利・積立投資は3%で運用できた場合を想定
30年後の資産評価額には、600万円以上もの差があります。
なお、日本の年金を運用するGPIFは国内外の債券や株式に分散投資していますが、過去23年間の平均運用利回りは年率4.33%です。そのため、年率3.0%での運用は決して難しい数字ではありません。
資産を増やすことももちろんですが、物価上昇により実際の資産の目減りを防ぎたいならば、新NISAで資産運用をするべきでしょう。
老後資金は年金だけで足りないから
老後は年金がもらえるから、自分で資金を用意する必要はないと思う人もいるかもしれません。
ただし、年金だけで老後生活を送るのは一般的に難しいです。
厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします 」によると、平均年収約546万円で40年間勤務した夫(妻)と会社員経験のない専業主婦(夫)のモデル夫婦世帯がもらえる年金は、月額23万2784円となります。
ただし、総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の平均支出は月額28万2497円です。
そのため、年金だけでは月5万円以上の赤字となります。
もちろん世帯によって収入と支出は異なりますが、一般的にゆとりのある老後生活を送るには、年金のみに頼らずに新NISAで老後資金を用意する必要があるといえるでしょう。
新NISAは月100円から始められるから

投資というと、まとまった資金が必要と思う人もいるかもしれません。
ただし、新NISAは月100円から始められます。そのため、大金を用意する必要はありません。
まずは少額から始めて、慣れてきたり成果を感じたりしてから、投資額を増やせばいいでしょう。
月100円であれば、反対する人も少ないのではないでしょうか。少額から始めて実際にどのように資産額が動くのかをパートナーに説明し、これであればもう少し積立金額を増やしてみようという話し合いになるかもしれません。