会社員や公務員が将来受け取る「厚生年金」は、年収によって受け取れる金額が変わります。50歳で年収500万円の場合、老後の年金は月にいくらくらい受け取れるのでしょうか。
会社員が将来受け取る年金額は「現役時代の収入」も関係する
一般的に、会社員が老後に受け取れるのは「老齢厚生年金」と「老齢基礎年金」の2種類です。このうち「老齢厚生年金」は、年金保険料を払っているあいだの給与や賞与が多いほど、受け取れる金額が多くなるしくみになっています。
50歳で年収500万円の会社員だといくら受け取れる?
50歳で年収500万円の会社員の場合、老後の年金額は月額13~15万円程度になるでしょう。ただし、同じ「50歳で年収500万円」という条件でも、ずっと500万円の人と20代で200万円、30代で300万円、40代で400万円と上がってきた人とではまったく結果が違ってきます。
日本年金機構では「厚生年金の標準的な受給額」として、40年間の平均年収がおよそ530万円の夫と専業主婦の夫婦で月22万円程度(夫:15.5万円、妻:6.5万円)と示しています。
ちなみに、自営業やフリーランスなどで「国民年金」しか受け取れない人は、年収に関係なく受給額の上限が月額6.5万円ほどになります。
年金額は家族構成、受け取る時期、定年後の働き方、今後の法改正などによっても変わります。
「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を要チェック
自分が受け取れる年金額は、日本年金機構が毎年1回送ってくる「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで確認できます。
特にねんきんネットは、今まで保険料を納めた期間や年収だけでなく、今後の働き方や受け取り時期なども考慮したシミュレーションが利用できるので便利です。
自分のケースを具体的に試算してみよう
50歳で年収500万円くらいの会社員だと、受け取れる年金は月13~15万円ほどになることが多いでしょう。共働きで夫婦そろってそれくらいの年収だと、月30万円弱の年金収入が見込めます。
ただ、年金額の決まり方は非常に複雑ですので、一度「自分の場合はどうなるのか」を具体的に試算してみるのがおすすめです。
老後に向けて、怯えすぎても備えなさすぎても、どこかでつらくなってしまいます。具体的な数字で見つつ計画的に準備していきたいですね。
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。
(2021年11月12日公開記事)