10日間釣ったビンチョウマグロで生活してみたら……

2025/04/04 15:57

10日間釣ったビンチョウマグロで生活してみたら...... 一気に3本のマグロが我が家に 画像は遊漁船全体での釣果 3月某日、三重県志摩沖でトンジギ(ビンチョウマグロのジギング)に行ってきました! 好調なタイミングでの釣行だったため、6〜8kg前後のコトンサ
10日間釣ったビンチョウマグロで生活してみたら......

一気に3本のマグロが我が家に

画像は遊漁船全体での釣果

3月某日、三重県志摩沖でトンジギ(ビンチョウマグロのジギング)に行ってきました!

好調なタイミングでの釣行だったため、6〜8kg前後のコトンサイズを3本キャッチ。

1本でもなかなかのボリュームなのですが、一気に3本のマグロが我が家にやってきました。

美味しい魚をよく釣りに行く筆者としては、せっかく釣った魚は食べるのが基本スタンス。

ー tsuki ー

量が量なので、いかに飽きずに美味しく食べ続けられるかがポイントです!

ビンチョウマグロを捌いていく

まずは、持ち帰ったビンチョウマグロを捌くところから。

デカくてキッチンではやりにくかったので、とりあえず庭に持って行っての解体を試みたは良いものの、ウロコの片付けが大変&途中で雨が降ってきて断念……。

頭だけ外した後、最終的に台所へ戻りました。

エラワタは船上で船長さんが取っていてくれたので、とりあえず解体するだけ!

ビンチョウマグロの身は結構柔らかいので、切れ味の良い包丁を用意しておくのがおすすめです。

ウロコは簡単に取れる部分と硬い部分があります。

すき引きなどを駆使して綺麗にとりましょう。

身は厚みがあるので、三枚おろしは割と苦戦しそう。

今回は5枚おろしで解体しました。

中落ちはスプーンを使うと綺麗に取れます!

身の端などと一緒にネギトロ用にたくさん取っておきましょう。

一般家庭で解体するのは結構大変ですが、捌きにくい魚ではなかったです。

筋や血合など余分な部分は取り除き、身は1週間で食べきれそうな1本分を冷蔵保存、残りは2本は小分けにして冷凍しました。

適切に処理・保存を行えば、1週間から10日程度は生食が可能で、食べ頃は2〜5日ほど寝かせた状態です。

ー tsuki ー

冷凍したものは約1ヶ月程度を目安に食べきるのを目標に、準備も終わったところでビンチョウマグロ生活のスタートです!

【1日目】ネギトロ丼

マグロといえば、やっぱりネギトロ!

マグロの身の端や中落ちを有効活用できる、超簡単な一品。タタキを冷凍しておけば、いつでも手軽にネギトロを楽しめます。

新鮮な中落ちは臭みがなく、とびきり美味。さらに、新鮮でなくても美味しく生食できるのが、この料理の魅力です。

作り方

  1. 水気を拭いた中落ちを用意
  2. 中落ちを細かく叩いて切り、タタキを作ります。
  3. 中落ちとネギ、マヨネーズを適量和える
  4. ご飯の上に盛って完成!

ー tsuki ー

だし醤油をかけると旨味がアップします♪

▼ネギトロ丼に合う!おすすめのウマイ醤油

【2日目】ビントロ握り

回転寿司でも人気のビントロ握りは、シャリにネタを乗せるだけで簡単に作れる料理です。

刺身そのものなので当然ですが、マグロ本来の旨みをダイレクトに味わえる点が魅力です。

シャリと組み合わせることで味がさっぱりとし、ついパクパクとたくさん食べてしまいます。

シャリを自作するのも良いですが、手間を省きたい方には、回転寿司チェーンなどでシャリだけ購入する方法がお手軽でおすすめです。

レシピ

  1. シャリを用意(米1合に対して、酢大さじ1と1/2・砂糖大さじ1・塩小さじ1/2混ぜ合わせる)
  2. 切り身をネタ用に大きく切る
  3. シャリにネタを乗せて完成!
  4. 好みで炙るのも○

ー tsuki ー

シャリから自作する人は、握りが手軽にできるグッズを用意するのもおすすめ。

▼シャリ作成に便利!

【3日目】レアステーキ

ステーキソースとガーリックのパンチの効いた味付けが、食欲をそそる一品です。

ビンチョウマグロの身は、火を通しすぎるとパサつきやすいので注意が必要。

マグロのジューシーさを楽しむには、レアで焼くのが断然おすすめです。

まるでお肉を食べているかのような感覚で、マグロらしさを忘れて楽しめます。

レシピ

  1. マグロの柵を用意(できるだけ厚め)
  2. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で加熱
  3. 香りがたってきたらマグロを投入
  4. 中火で20秒前後、各面をさっと焼く
  5. 盛りつけて、ステーキソースをかけ完成!

ー tsuki ー

休日はニンニクマシマシでガッツリいきました!

▼SNS映え?なマグロの皿

【4日目】レアカツ

筆者が手がけるビンチョウマグロ料理の中でも、No.1のお気に入りメニューです。

サクサクの衣とジューシーな食感が楽しめ、ビンチョウマグロの風味との絶妙なコンビネーションが魅力。飽きることなく、たくさん食べられます。

揚げることで魚特有の臭みが消え、お子様にも食べやすい仕上がりに。

厚めに切った身をよく冷やしておくのがポイント。余熱で火が通りやすいので、油から上げたら早めに切るのがおすすめです。

レシピ

  1. 水分をよくきった塩胡椒で下味をつけたマグロの柵を用意
  2. ①の全体に薄力粉をふる
  3. バットに大さじ1杯の水に溶き卵1個溶き、②のマグロにつける
  4. パン粉をつける
  5. 180℃に熱した油に入れ、片面約30秒ずつ揚げる
  6. 油から上げて、切り分けて完成!

ー tsuki ー

衣に「ほりにし」などのスパイスを混ぜ込むことで風味もアップ♪

▼カツの隠し味に!

【5日目】マグロナゲット

サクッとした軽い衣の食感と、まるで鶏肉のような味わいが楽しめる一品。調理も簡単で、お子様にも食べやすいメニューです。

レアカツとは異なり、しっかり揚げても問題ないので、失敗のリスクも低くなります。

火を通すとパサつきやすいので、下味はしっかりとつけることがポイントです。

レシピ

  1. フードプロセッサーなどでマグロをミンチ状にする
  2. ポリ袋にミンチ状のマグロに生姜とにんにく、塩胡椒を適量入れて合わせ、下味をつける
  3. 薄力粉を適量合わせタネとしてまとめる
  4. ③をスプーンなどで一口大にすくい、薄力粉を入れたボウルにいれる
  5. 表面に薄力粉をまとわせて成型
  6. 油で揚げて完成!

ー tsuki ー

コンソメやカレー粉などを衣に入れて味変するのもおすすめ!

▼フードプロセッサー

【6日目】漬けマグロレア天ぷら

一晩タレに漬け込んだ漬けマグロを、レアの状態で揚げてみました。

外はサクッと、中はジューシーな食感で、レアカツに似ていますが、それだけではありません。

レアカツ以上にジューシーな仕上がりと、漬けダレの濃厚な味わいがクセになります。

衣に青のりを混ぜると風味がさらにアップし、おすすめです。

あっさりとした味わいのビンチョウマグロを、濃厚な味付けと食感で楽しめる一品で、レアカツと並ぶお気に入りメニューです。

レシピ

  1. 漬けダレ(醤油:みりん:酒=2:1:1)にマグロを一晩漬け込む
  2. 一口大にきった漬けマグロにしっかりと薄力粉で打ち粉する
  3. 天ぷら粉で衣をつける
  4. 170℃前後・強火で約10秒表面だけサッと揚げる
  5. 油から上げて完成!(厚めの衣にしたい場合2度揚げも○)

ー tsuki ー

漬けダレは、煮魚のタレを流用すると簡単に味がキマります!

▼漬けのタレ

【7日目】手こね寿司

手こね寿司は、三重県伊勢志摩周辺の郷土料理です。

漁師が手でこねるように混ぜ合わせて作ったことから、この名前が付けられました。

マグロやカツオの漬けを酢飯の上に並べ、海苔や薬味を散らした、ちらし寿司の一種です。

漬けマグロと薬味、酢飯の組み合わせが絶妙で、味わいに奥行きが生まれます。これまでの料理とはまた一味違う、新鮮なテイストが楽しめました。

ちなみに7日目にしてようやく1本目のマグロを消費しました……。

レシピ

  1. 漬けダレ(醤油:みりん:酒=2:1:1)にマグロを一晩漬け込む
  2. 酢飯を作る(米1.5合に酢大さじ4・砂糖大さじ3・塩小さじ1)
  3. 酢飯の上に①をもりつける
  4. 刻みノリとごま、好みの薬味類(ネギ・生姜・ミョウガなど)を適量散らして完成!

ー tsuki ー

錦糸卵をのせるとちらし寿司っぽくなります。

▼彩りに

【8日目】生ハム風

刺身を脱水ができるピチットシートで寝かせ、生ハム風の食感に仕立てた逸品です。

ビンチョウマグロの身は水分が多く、身質も柔らかいため、刺身を熟成+脱水することで旨味が凝縮され、普通の刺身とは異なる濃厚な味わいが楽しめます。

さらに、フードスモーカーなどで軽く燻製すると、香ばしい風味が加わり、一層美味しく仕上がりますよ。

レシピ

  1. 刺身のさく全体にハーブソルトを多めに振りかける
  2. ピチットシートで包み、冷蔵庫のチルド室で1〜2日脱水
  3. 脱水した身を切り分け、オリーブオイルやハーブソルトで味付けて完成!

ー tsuki ー

脱水されたことにより臭みもなく、8日目でも美味しく生食ができました!

▼脱水に必須なピチッとシート

ピチットシート レギュラー 15枚入りオカモト

【9日目】マグロのアングレス

「アングレスって何やねん」と思いながら、小学校の給食でよく食べていた謎料理。

筆者が通っていた京都の小学校では、その美味しさから割と好評だったメニューです(知っているなら京都人かも?)。

正体は、マグロの刺身を使った揚げ焼き料理で、ケチャップとウスターソースで味付けしたシンプルな一品。

マグロに片栗粉をまぶして揚げ焼きにすることで、パサつかず、まるでお肉のような食感に。魚嫌いな子供でも、思わずたくさん食べてしまいそうな味わいに仕上がります。

小学校時代に食べたあの味が今でも記憶に残っているくらいですから、間違いなく美味しい!

レシピ

  1. 柵に塩胡椒で下味をして、水気をふく
  2. サイコロ状にきり、ポリ袋に入れ、片栗粉をまぶす
  3. フライパンに油を熱し、②を揚げ焼く
  4. ウスターソースとケチャップ、砂糖、醤油、みりんなどで味付け
  5. 好みで味を整えて完成!

ー tsuki ー

ちなみに「アングレス」は「イギリスの」という意味があり、イギリス発祥のウスターソースを使うことからこの名前が付けられたそうです。

▼ソースにこだわってみる?

【10日目】ツナマヨホットサンド

カリカリサクサクで中はトロトロ。出来立てのホットサンドは、毎日のランチにぴったりの一品です。

冷凍保存しておいた魚を使ってシーチキンフレークを作り、それをホットサンドのメイン具材にして作り置きすれば、長期間楽しめます。

さらに、具材や味付けを工夫すれば、飽きることなくバリエーション豊かに楽しめます!

レシピ

  1. オリーブオイルに刻みニンニクを入れ、弱火で加熱
  2. 香りがたってきたら、マグロの身を入れ、弱火で煮る
  3. 火が通ったら、身を取り出す(冷蔵保存可)
  4. みじん切りにした玉ねぎと③を崩しながら、炒め合わせる
  5. 塩胡椒、ケチャップ、タバスコなどで味付け
  6. 食パンにチーズとマヨネーズ、⑤の具材をはさむ
  7. バターを熱したホットサンドメーカーで加熱し、片面弱火で約1分半ずつ焼く
  8. 焼き色がついたら完成!

ー tsuki ー

カレー粉やコンソメ、スパイスなどで味変してローテーションすれば毎日食べられます。

▼ホットサンドメーカー

10日間のマグロ生活を振り返って

10日間ビンチョウマグロを食べ続けましたが、さまざまな料理にアレンジすることで、毎日楽しく美味しくいただくことができました。

まだ1本半残っているので、飽きないように工夫するのは少し大変ですが、それもまた楽しみのひとつ。これからも新しいレシピで料理を満喫できそうです!

ビンチョウマグロが食材として非常に優秀であることにも改めて気付かされましたし、釣った魚を美味しく食べることで、釣りと料理の両方へのモチベーションがさらに高まりますね!

ー tsuki ー

今回紹介したレシピは、マグロだけでなく他の魚でも十分応用可能ですので、ぜひ釣った魚を美味しく食べる際の参考にしてください。

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