既に実践している老後の資金対策 人気ナンバーワンは堅実なあの方法
老後の資金対策としてどのような方法が実践されているのか。今回参考にするのは株式会社AlbaLinkによる全国の男女500人を対象にした「老後の資金対策」についてのアンケート調査だ。
同調査によれば、「老後の資金対策として行っていること」は何かという質問に対して最も回答率が高いのは「預貯金を増やす」(48.2%)。3番目に多い「節約をする」(35.4%)も含めて、堅実な方法を行っている人が多いことがうかがえる。
一方で「有価証券を買う」(39.6%)が2番目に多い結果に。最近は新NISAやiDeCoなど、投資成果についてなどの税制優遇が受けられる制度も充実してきている。一方で株などは価格変動があり、元本割れのリスクもある。投資に慣れていない人は注意が必要だろう。
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今後行いたい老後の資金対策で人気ナンバーワンは?
今後行いたい老後の資金対策についてはどうだろうか。調査結果を見ると「資産運用をする」が47.0%で1位に。逆に先ほど実践中の対策で1位だった「預貯金を増やす」は5.8%で最下位となっている。手っ取り早く始められる方法ではあるものの、金利が上昇したとはいえ銀行の預金金利は1%未満と低い傾向にある。
そして、物価上昇率はたとえば直近の消費者物価指数(2025年3月21日統計局公表)を見ると、総合指数で前年同月比3.7%の上昇となっている。銀行にお金を預けているだけでは物価上昇による資産の目減りに対して十分ではないと感じる人もいるのかもしれない。
次いで多いのは「家計の見直しをする」(33.4%)。無駄な支出を削減することで、貯蓄に回せるお金が増える。関連記事で解説した実践中の対策で「節約をする」が3位だったが、物価上昇もあってか依然として節約志向が強いことがうかがえる。
3番目に多いのは「副業をする」だ。収入を増やせば、貯蓄に回せるお金も増える。お金を稼ぐ手段が複数あれば、精神的にも安心できるし、本業とは違うスキルを身につけられるといった効果も期待できそうだ。

調査概要 調査主体:株式会社AlbaLink 調査名:老後の資金対策に関する意識調査 調査対象:全国の男女500人 調査期間:2025年3月26日~2025年3月27日
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。