年金・iDeCo・保険を見直したい

【50代】「年金支給時までに準備しておく金融資産額」老後2000万円問題と比べて多いか少ないか?【最新版】

2025/04/28 12:00

「年金がもらえるまで」に“最低いくら”用意しておく? 全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から50代の回答を見ていきましょう。まずは「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」についてです。 ※家計の金融行動に関する

「年金がもらえるまで」に“最低いくら”用意しておく?

全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から50代の回答を見ていきましょう。まずは「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」についてです。

※家計の金融行動に関する世論調査2024年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」

単身世帯 1829万円
二人以上世帯 1916万円

50代は年金支給時までに準備すべき金融資産残高をいくら見込んでいるのでしょうか。結果は単身世帯が約1800万円、二人以上世帯が約1900万円でした。

両者の差は100万円程度であり、そこまで違いはないようです。次項では他の年代とも比較して50代ならではの特徴を探ります。

●関連記事「【50代】もうじき老後生活を迎える世代が見込む老後に最低限かかる「毎月の生活費」はいくら?【最新版】」

50代単身者が見込む金融資産残高、30代と比べて500万円以上低い水準 

まずは単身者からです。

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」

20代 1792万円
30代 2337万円
40代 2119万円
50代 1829万円
60代 1807万円
70代 1489万円

50代が考える、年金がもらえるまでに準備する金融資産残高は1829万円でした。他の現役世代と比較すると20代よりは高いものの、30代、40代と比較すると200万円以上低い水準です。

一方で、気になるのが20代です。20代は老後の予想生活費では最も金額が高かったのですが、それとは対照的に金融資産残高では最も低い水準(1792万円)を見積もっています。

続く30代は2337万円と、20代に比べて一気に500万円以上増加。全年代でピークをつけますが、以降40代、50代と徐々に下がっていくという結果に。そして70代は全年代で最少でした。老後2000万円問題が叫ばれていますが、老後の生活費は人によって千差万別。過度に不安にならず、冷静に生活設計を行っていけばいいのかもしれません。なお全年代(全国)の平均は1850万円でした。

続いて二人以上世帯を見てみましょう。

60代と比べても少ない 50代二人以上世帯が考える金融資産残高

続いて二人以上世帯です。

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」

20代 1512万円
30代 2024万円
40代 2304万円
50代 1916万円
60代 2110万円
70代 1738万円

50代が世帯主である二人以上世帯の回答を見ると、年金をもらうまでに最低準備しておく金融資産残高は1916万円という結果に。40代と比べると400万円ほど低く見積もっています。続く60代と比べても200万円ほど少ない水準でした。もっとも物価高騰も進んでいるので、見込みは今後変わっていく可能性もあります。

他の年代では単身世帯と同様、20代が最も低い残高(1512万円)を予想しています。老後までかなり時間があることから、具体的に老後生活をイメージできていないのかもしれません。なお全年代(全国)の平均は2000万円で、単身者に比べて150万円多い水準でした。

年金支給までに準備する金融資産残高 50代は1800万~1900万円

年金をもらうまでに最低準備する金融資産残高。50代では、単身世帯が約1800万円、二人以上世帯が約1900万円という回答でした。老後2000万円問題が叫ばれていますが、調査でもそれに近い水準であることが明らかに。いずれにしても、金融資産と年金を合わせて老後のライフプランを練っていくことが重要といえそうです。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和6年6月21日~7月3日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから、両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。