田中圭×三谷幸喜『おい、太宰』に小池栄子、松山ケンイチら出演 特報映像第2弾も

2025/04/30 06:00

(左から)宮澤エマ、小池栄子、松山ケンイチ、梶原善 田中圭が主演を務めるドラマW 三谷幸喜『おい、太宰』が、6月29日22時よりWOWOWで放送・配信されることが決定。あわせて、小池栄子、宮澤エマ、梶原善、松山ケンイチの出演が発表された。  本作は、三谷幸喜がオリジナル脚本と監督を務める“完全ワンシーンワンカットドラ
(左から)宮澤エマ、小池栄子、松山ケンイチ、梶原善

 田中圭が主演を務めるドラマW 三谷幸喜『おい、太宰』が、6月29日22時よりWOWOWで放送・配信されることが決定。あわせて、小池栄子、宮澤エマ、梶原善、松山ケンイチの出演が発表された。

 本作は、三谷幸喜がオリジナル脚本と監督を務める“完全ワンシーンワンカットドラマ”シリーズの第3弾。海辺を舞台に、太宰治を敬愛する男が時代を超えて奮闘するタイムスリップコメディだ。

 本シリーズは、2011年、初のテレビドラマ監督作『short cut』(WOWOW)で実現。山道に迷い込んだ中井貴一と鈴木京香演じる夫婦が、口げんかをする中で互いを理解していく『short cut』は、平成24年日本民間放送連盟賞(テレビドラマ番組)最優秀賞を受賞。第2弾は2013年放送の『大空港2013』(WOWOW)で、竹内結子がグランドスタッフに扮し、生瀬勝久、戸田恵梨香、オダギリジョー、香川照之ら演じる個性豊かな登場人物たちと大騒動を巻き起こした。そして、構想に約10年の月日をかけ、2024年秋に撮影された第3弾が本作となる。三谷作品初主演となる田中が主人公・小室健作役を演じる。

 三谷脚本のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条政子役を務めた小池が演じるのは、太宰に惚れ込んでいる恋人・矢部トミ子。三谷作品の常連となった宮澤は、健作の妻・小室美代子を演じる。三谷が監督した全ての映画に出演している唯一の俳優・梶原は、健作と出会う漁師・打雷次郎役を担当。なお梶原は、次郎の双子の兄・四郎、父親の四郎次郎もあわせて1人3役を演じる。そして太宰治役には、太宰の同郷・青森県出身の松山が決定した。

 あわせて、特報映像第2弾も公開。三谷、小池、宮澤、梶原、松山からはコメントも到着した。

■三谷幸喜(脚本/監督)コメント
・完全ワンシーンワンカットドラマ第3弾となる本作への思い
2011年の第1弾「short cut」から14年が経ちました。その間にワンシーンワンカットの長回しの作品が海外でもたくさん生まれ、1つのジャンルとして定着してきました。その中で僕が考える理想的なワンシーンワンカットは舞台と映像の面白さのいいとこ取り。演劇的ですが演劇では絶対できない面白さがあり、こういうドラマは他にはありません。役者さんの素晴らしさ、奇跡のような瞬間を見ることができます。シリーズ3本目にして、ようやく何か1つの到達点に来たかなと感じています。

・キャストの魅力
田中さんはこの作品をやるために生まれてきたんじゃないかというぐらいに素晴らしかったです。100分ほぼずっと走り回る役で相当疲れているはずですが、そういった姿を見せることがなかった。膨大な台詞も完璧でしたし、ものすごく頼りになる俳優さんです。
小池さんは画に入った瞬間に不思議と格調というか全体が締まるんです。昔の日本映画を見ているような感じがして、本当に素敵な女優さん。小池さんでなければ成立しないような、すごく面白い場面が多々ありますので、そこは見どころです。
宮澤さんは追い詰められると底知れぬパワーが出るんです。彼女がどんどん海に入っていくシーンがあるんですけど、びしょびしょになりながら絶叫してはじけた感じというのは、面白さとおかしさと何か悲しさみたいなものもありました。
梶原善はシリーズ3本全部に出ています。これはある意味、梶原善のシリーズだと言ってもいいぐらい。今回は1人3役をやるんですが、早着替えもあり、本人も本当にくたくたになっていました。上手く3役を演じていて見ごたえがあります。
松山さんは太宰治に思い入れがすごく強い方だったので、方言にもこだわり、最終的には身も心も太宰になりきっていました。太宰はかっこいい人という印象があるかもしれないですが、松山さんはハンサムだけどひょうきんでお茶目、すごく人間的な太宰治を演じてくれました。

■小池栄子(矢部トミ子役)コメント
三谷さんのワンカットシリーズには出たいな。けど大変そう。でもいつか出たいな。と思っていたので、オファーを受けた時は嬉しさとドキドキとがありました。皆で舞台のように稽古し、撮影は1日1回! スタッフと共に気持ちを一つにし集中して挑む。何が起こるか分からない、アドレナリン出まくりで中毒性があり楽しかったです。芝居は何があっても止めない。という基本に立ち返る事ができ、素晴らしい体験でした!

■宮澤エマ(小室美代子役)コメント
今まで参加させて頂いたどの三谷作品でも創造力と瞬発力を試されていると感じましたが、「おい、太宰」の撮影は更に集中力と対応力も求められる経験したことのない緊張と戦う現場でした。
稽古で作り上げた土台はあったものの、実際のロケーションでの撮影は日々変わる潮の満ち引きや天候との調整、その都度変わらざるを得ないタイミングやアクシデント(そして三谷さんの閃き)に全員で臨機応変に力を合わせて作り上げていくプロセスでした。私が演じた美代子も稽古場から自然の中に解き放たれて日毎にスパークして行き、最終的には稽古場と全く別人になった気がします。
ワンカットだと忘れてしまうカメラワークのその後ろで汗水流しながら全力で走り、隠れ、着替える姿を見て欲しいと思ってしまうほどカメラの裏側にもたくさんのドラマがありました。そんな裏側にも思いを馳せながら観ていただければ面白さも更に倍増するかと思います。

■梶原善(打雷次郎・打雷四郎・打雷四郎次郎役)コメント
またまたまた、ワンシーンワンカットドラマのお話を頂いた、3回目である。今度はどんな話になるのかと思ってワクワクした。ワンシーンワンカットでやると思うとワクワクします「始まったら止められない“やっちまえ”」って。
がしかし今回は正直、今までで一番大変だったかも・・・
それは潮の満ち引きが大いに関係してくるから。
潮が満ちて引くといろいろと状況が変わる。
現場の状況、スタート時間、となると僕の起きる時間などなど。もっともっといろいろと大変だったと思う。
スタッフ皆様、本当におつかれ様でした。
その苦労のおかげで凄いおもしろい作品になったのではないかと!
どうぞお楽しみ下さい。

■松山ケンイチ(太宰治役)コメント
ワンカット長回しは本番中に全く関係ない現地の人が入ってきても
俳優の誰かが放屁してもそれを踏まえて続けていかなければいけないので
本番中に何が起こるのかという楽しい緊張感がありました。
仕事でまた再会できた方もいて嬉しかったですし、今回初めてご一緒させていただいた方とも素敵な時間を過ごせたように思います。
撮影場所となった伊豆の景色も素晴らしく、その穏やかでゆったりとした景色も楽しんでもらえると思います。
(文=リアルサウンド編集部)