社会人が知っておきたい急上昇した話題「ソーハラ」「休業支援金」…24年下半期に注目を集めた「はたらく」キーワード・ランキング【最新版】

2025/05/12 18:00

ハラスメント系のキーワードが上位に浮上 今回参考にするのはシンクタンク・コンサルティングファームであるパーソル総合研究所による調査だ。SNS、ブログ、レビューサイト、掲示板など国内10万のソーシャルメディアから「はたらく」に関する投稿データを取得。前年同期比で投稿増加率が高かったキーワードをランキング化している。

ハラスメント系のキーワードが上位に浮上

今回参考にするのはシンクタンク・コンサルティングファームであるパーソル総合研究所による調査だ。SNS、ブログ、レビューサイト、掲示板など国内10万のソーシャルメディアから「はたらく」に関する投稿データを取得。前年同期比で投稿増加率が高かったキーワードをランキング化している。

出所:パーソル総合研究所「はたらくソーシャル・リスニング(2024年度下半期)」

ソーシャルハラスメントの略である「ソーハラ」が5位になった。SNSなどによる嫌がらせなどを意味する言葉だ。実際に、上司が部下のSNS投稿に干渉する、自身のSNS投稿へのフォローを部下に強要するといった事例があるようだ。

出所:パーソル総合研究所「はたらくソーシャル・リスニング(2024年度下半期)」

なお9位には同じくハラスメントの1つである「スモハラ」もランクイン。こちらはスモークハラスメントの略だ。職場で喫煙者が非喫煙者にたばこを強要する、非喫煙者をたばこの副流煙にさらすといった行為をさす言葉である。

最近は社員や企業もハラスメントに敏感になっているともいわれており、今後も新たなハラスメントがランキング上位に登場するかもしれない。

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8位に急上昇した4月開始の「出生後休業支援給付金」

「通勤手当」(1579%)が6位となった。社員の通勤にかかる費用を企業が福利厚生などの一環で負担する制度を指す。言葉自体は目新しいものではないが、財務省(税制調査会)で通勤手当への課税が検討されているとの報道があり、話題になったようだ。

出所:パーソル総合研究所「はたらくソーシャル・リスニング(2024年度下半期)」

8位は「休業支援金」だ。2025年4月から「出生後休業支援給付金」が開始。共働き世帯の子育てを支援するため、出生直後の一定期間に両親が14日以上の育児休業を取得した場合に、最大28日間にわたり給付金が支給される。今後利用者が増えれば、話題に上がることもより増えると考えられる。

10位は「ガラスの天井」。性別や人種などを理由に企業内で昇進などが制限される。そのような、見えない障壁を意味する。政治経済の分野で女性進出が遅れているともいわれる日本では、特に性別の観点で取り上げられることが多いキーワードかもしれない。 

「労働力不足」関連キーワードは軒並み投稿数が増加

トップ10にはランクインしなかったものの、「労働力不足」に関連するキーワードの投稿数が前年同期比で軒並み増加している。たとえば、「人手不足倒産」「労働力人口」「労働力不足」といった具合だ。

出所:パーソル総合研究所「はたらくソーシャル・リスニング(2024年度下半期)」

背景の1つには2024年に関連する報道が相次いだこともありそうだ。たとえば「人手不足」関連倒産が過去最多を記録したという報道もあった。また、シンクタンクなどから将来の労働力人口に関する推計が発表されてもいる。

このような労働力不足が懸念されるなかで、観光業では訪日外国人が過去最多を記録している。現在進行形のテーマであることから、今後も注目度が高まっていくと推察される。

調査概要 調査名:はたらくソーシャル・リスニング(2024年度下半期) 調査主体:株式会社パーソル総合研究所 調査期間: 2024年10月1日~2025年3月31日 調査対象:SNS、ブログ、レビューサイト、掲示板など国内10万ドメインのデータソースより投稿データを取得、「労働」「人材マネジメント」「組織」「働く」関連のワードが含まれる投稿について分析

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。