iDeCoの総加入者数は前年同月比9.1%増
iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の最新概況が2025年9月1日に国民年金基金連合会より発表され、2025年7月の新規加入者数は3万494人(前年同月比87.7%)、加入者総数は370万9725人(同109.1%)となった。
新規加入者数の内訳は、第1号加入者(自営業者等)が3990人(同78.4%)、第2号加入者(会社員・公務員)が2万5260人(同90.9%)、第3号加入者(専業主婦・主夫)が948人(同62.9%)。
iDeCo新規加入者数の推移(2025年7月)拡大表示
なお、iDeCoの全体の平均掛金額は1万6653円。内訳は第1号加入者が2万7413円、第2号加入者が1万5365円、第3号加入者1万4237円となっている。拠出限度額が高い第1号加入者が多い。
また、従業員のiDeCoに企業が掛金を上乗せ拠出するiDeCo+(イデコプラス、中小事業主掛金納付制度)は9249事業所(同115.9%)で実施、対象者数は5万9283人(同116.9%)となった(2025年7月末)。
iDeCoとNISAは併用できる
iDeCoと同じく税制優遇措置が特徴の資産形成制度にNISAがあるが、すでに始めている人、これから始めたいと気になっている人もいることだろう。両者には税制優遇の内容や運用可能な商品などに違いがある。
iDeCoは老後資金をつくるための私的年金制度。原則60歳まで引き出せないが、掛金が全額所得控除となり節税効果が見込める。
一方、NISAは運用による利益が非課税になる制度。運用で得た資金の使い道は限定されず、いつでも引き出しが可能だが、所得控除はない。iDeCoもNISAも運用益が非課税になる点は共通する。使い勝手を重視するならNISA、老後資金や長期の節税効果を狙うならiDeCoが適しているが、両者を併用することも可能だ。
iDeCoとNISAの主な違い 拡大表示
18歳未満もNISAで積み立て可能に、商品も拡充へ
2024年に制度が恒久化され、より利便性が高まったNISAだが、さらなる拡充が実現する可能性がある。金融庁により8月末に提出された「2026年度税制改正要望」では次の3点を新たに求めている。
2026年度税制改正要望(金融庁)
① NISA「つみたて投資枠」対象年齢の見直し…こども家庭庁との共同要望
② 対象商品の拡充…あらゆる世代の様々な資産運用ニーズに応えるため
③ 非課税保有限度額の当年中の復活…投資商品の入替をしやすくするため
若い世代からシニア世代まで幅広く利用が広がっているNISAだが、上記が実現すれば各世代のライフプランに合わせてより資産形成がしやすくなりそうだ。
① のNISA「つみたて投資枠」対象年齢の見直しについては現在、成長投資枠も含めて18歳以上に限られている対象年齢を引き下げる想定だ。子どもが利用できるNISA制度として以前はジュニアNISAがあったが、2023年末に廃止となった。18歳になるまで引き出しができないなどの制限もあり、口座数は約124万口座と他のNISA(一般NISA:約1152万口座、つみたてNISA:約973万口座)に遠く及ばなかった(23年12月末時点)。今後、再び未成年が利用できるようになるなら、引き出し制限についての課題の払しょくが望まれる。
②の対象商品の拡充については、例えばつみたて投資枠の投資信託において、より分散を意識した多様化が図られる可能性がある。具体的には、現状は他の指数と組み合わせて活用されているヨーロッパやアジア地域の指数などを単体で選択できるようにするなどの構想がNISAに関する有識者会議で共有されており、実現が図られれば地域分散の選択肢がより広がる。
③の非課税保有限度額の当年中の復活については、現状では上限の1800万円(簿価)まで使い切っている場合、商品を売却して枠が空いても翌年まで待たないと使えない。この不便さを解消することでより使いやすくなることが期待される。
NISAとiDeCo両者の特徴を見極めて、自身にあった活用を検討してはいかがだろうか。
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。