三菱アセット・ブレインズがまとめた2025年8月の公募ファンドの純資産残高は約121兆2559億円で前月比約1兆4561億円増加した。純資産残高は4カ月連続で増加し、前月に続いて史上最大を更新した。「外国株式型」の増加額は前月の約3兆8121億円から大きく減額して約8753億円だった。また、「国内株式型」が4138億円、「複合資産型」も約2086億円、「その他」は約944億円の増加だったが、「エマージング株式型」が1167億円の減少となった他、「外国債券型」(約180億円減)、「国内債券型」(約81億円減)、「エマージング債券型」(約37億円減)などが減少した。
資金流入額は約6690億円と前月の約2070億円から大幅に増額した。資金流入額は1月の約2兆円をピークに6カ月連続で減額していたが7カ月ぶりに増額した。そして、21カ月連続の資金流入超になった。資産別では「外国株式型」(約7150億円)、「複合資産型」(約940億円)の順に資金を集めた。8月は、米「S&P500」、国内の「日経平均株価」も史上最高値を更新する株高局面だったが、「国内株式型」は資金流出になった。三菱アセット・ブレインズは、株価上昇局面での資金流出入額の動向に差が生じた要因として、「国内株式型ファンドの方が短期的な売買を志向する投資家層の割合が大きいことや、安定的な資金流入源である積立投資の規模が外国株式型に比べて小さいことが考えられる」と分析している。
毎月決算型ファンドの「分配金」に強い関心
流入額上位20ファンドでは、トップは前月同様に「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」(流入額1685億円、前月1528億円)、第2位も前月同様「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」(同1595億円、前月1498億円)、第3位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同1134億円、前月921億円)だった。「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」への資金流入額の拡大が続き、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と同水準の資金流入額の規模になっている。
第4位は前月同様「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド D」で、資金流入額は574億円と前月の472億円から増額した。資金流入額上位ファンドのトップ4の中で2ファンドが毎月決算型ファンドでNISA対象外のファンドになっている。また、前月は第12位だった「WCM 世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」が第9位に上がった。投資信託市場において毎月の分配金に対して強いニーズがあることがうかがえる。
また、前月第11位だった「iFreeNEXT FANG+インデックス」が第6位に上がった。ほかにも、前月はトップ20圏外だった「ニッポン中小型株ファンド」が第17位に上がっている。一方、前月は第7位だった「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」は第8位に、第8位だった「ROBOPROファンド」は第10位に後退した。

パフォーマンスは中国A株と「ゴールド」
個別ファンドの月間騰落率(ブル・ベア型、通貨選択型を除く)では、「エマージング株式型」の「東洋・中国A株ファンド「創新」2021(限定追加型)」が32.31%、「東洋・中国A株オープン「創新」」が31.28%と飛びぬけた成績となり、続いて、「深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)」の22.57%など、中国A株(本土株)に投資するファンドが好調だった。中国の「上海総合指数」は8月に月間で8%上昇し、「深セン成分指数」は同15%上昇している。また、「ブラックロック・ゴールドメタル A」が15.63%、「ブラックロック・ゴールド・ファンド」が14.44%など金(ゴールド)関連ファンドも大きく値上がりした。
分配金利回りトップは3カ月連続「WCM 世界成長株厳選ファンド」
分配金利回りのトップ3は前月と同じで、トップは「WCM 世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」で利回りは34.46%(前月は31.94%)、第2位は「グローバル・ロボティクス株式ファンド(予想分配金提示型)」で30.00%(同28.0%)、第3位は「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」の28.05%(同27.34%)だった。
執筆/ライター・記者 徳永 浩
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。