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中塚庸仁・NYC社長の 「人生の転機」【ベンチャー投資から中小企業の承継へ】

2025/10/28 15:00

グローバルで最先端テクノロジーを発掘する仕事から後継者不足に直面する国内の中小企業を承継し、成長させる仕事へ─。2022年に中小企業の事業承継に特化した投資会社である当社を創業したことで、仕事の内容が180度ガラリと変わりました。 大学卒業後、ソフトバンクでスタートアップ投資を担当していました。孫正義社長の下、将来を見

グローバルで最先端テクノロジーを発掘する仕事から後継者不足に直面する国内の中小企業を承継し、成長させる仕事へ─。2022年に中小企業の事業承継に特化した投資会社である当社を創業したことで、仕事の内容が180度ガラリと変わりました。

 大学卒業後、ソフトバンクでスタートアップ投資を担当していました。孫正義社長の下、将来を見越してソフトバンクだからこそやるべき事業を見出し、即座に投資を決断するそのスピードは目を見張るものがありましたし、時代を先取る新しいテクノロジーやサービスにいち早く触れることができたのは、私にとってとても貴重な経験でした。

 一方で、一部のスタートアップではビジョンばかりを語るだけで、実態が伴っていないケースもたくさんありました。地に足をつけた事業とは程遠いものであるにもかかわらず、評価額だけが先行する世界に疑問を感じるようになったのも事実です。

 より実情に近い世界に身を置きたいと考え、コンサルティング会社を経てプライベートエクイティファンドに転職。そこで日本の様々な中小企業を見ていく中で、世のため人のためになる素晴らしい事業を展開しているのに、採用やマーケティング、デジタル化などの面で次なる一歩が踏み出せずに苦労している会社があることを知りました。

「もったいない」─。これが起業の動機です。もっと中小企業の経営者に寄り添い、悩みを解決に導くために長期間伴走する投資会社をつくりたいと考えたのです。社歴は浅いですが、外部資本に頼らない自己資金による「自己勘定投資」で現場に深く入り込む「伴走型支援」や「後継者を集めた勉強会」など、他社とは一線を画するアプローチが功を奏し、3年間で15社を譲り受け、成長に導きました。

 中小企業を救いたいという思いで始めた事業ですが、考えてみると、起業家だった父や現役時代に懸命に働いていた母の姿を幼少期から見てきた原体験があったのかもしれません。

 日本の企業数は約400万社。そのうちの99・7%は中小企業です。中小企業の活性化は日本再生につながります。中小企業の事業承継問題のほとんどが事業の中身というよりは〝人〟に起因しています。だからこそ、泥臭く地道な改革が求められます。それを当社がお手伝いしていきたいと思っています。


2022年に創業した頃のメンバーとの1コマ(左端が中塚社長)

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