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【国土交通省】首都圏マンション高騰で千代田区と不動産協会が論戦

2025/10/31 18:00

首都圏マンションの価格高騰を巡り、東京都千代田区と不動産協会との間で論戦が続いている。区内物件価格の急上昇に危機感を抱いた区が新築マンションの転売規制を要請して一石を投じたのに対し、協会は「現実的ではなく、実効性に欠ける」と反論。インフレで住宅の取得・維持費用が上昇する中、海外資本による買い漁りではないかとの疑念も相ま

首都圏マンションの価格高騰を巡り、東京都千代田区と不動産協会との間で論戦が続いている。区内物件価格の急上昇に危機感を抱いた区が新築マンションの転売規制を要請して一石を投じたのに対し、協会は「現実的ではなく、実効性に欠ける」と反論。インフレで住宅の取得・維持費用が上昇する中、海外資本による買い漁りではないかとの疑念も相まって、高い関心が集まっている。

 区は7月、協会に対して、新築マンションの販売で①引き渡しから原則5年転売できない特約を付ける②同一建物で同一名義による複数物件の購入を禁止する─ことを求めた。背景には、投機目的のマンション取引の増加が区内の住宅価格や賃料の上昇につながっているとの問題意識がある。要請文には「区内に居住したい方々が住めない」「管理組合の運営に支障」など区政運営への懸念がにじむ。

 足元の価格はどうか。不動産経済研究所によると、今年8月の首都圏新築マンションの平均価格は前年同月比8.3%増の1億0325万円で、5月以降は4カ月連続で9000万円超が続く。千代田区では「億ションは昔からあったが、今は3億、4億円でも珍しくない」(区在住者)との声が上がる。

 一方、不動産協会は、投機取引が価格上昇を招いているとする区の見解について、その影響は「限定的」との立場だ。建築費などの原価上昇が高値の要因だと説明し、所有権移転後に事業者に対応を求める区の要請について「履行を担保できる手段はない」とけん制した。

 両者の論争に関し、当時の国土交通相・中野洋昌氏は9月、「実需に基づかない投機的な取引は好ましくない。不動産市場の動向把握に努めたい」と述べた。国交省は不動産の登記情報から所有者や短期転売の実態を調査中だ。

 協会側も国の調査に基づき「短期転売を抑制する取り組みを発信したい」と柔軟な姿勢を見せるが、結果が出る時期は不明。以前から海外マネーによる国内の不動産所有を問題視する声は存在したが、物価高が国民の生活を直撃する中、より関心を引く事態になった。議論の沈静化は見通せない。

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