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【60代】NISA県民ランキング 老後資金をNISAで運用する県、しない県、“運用格差”がくっきり!?

2026/01/24 12:00

NISAの裏に貯蓄あり 60代のNISA熱に県民性は見られるのか。ヒントになるのは金融庁が2025年11月に公表した「NISA口座の利用状況調査」にある都道府県別・年齢別の口座開設状況。総務省が公表している都道府県別・年齢別の総人口(2024年10月時点)も併せて使うことで、人口当たりの開設率を算出できるからだ。開設

NISAの裏に貯蓄あり

60代のNISA熱に県民性は見られるのか。ヒントになるのは金融庁が2025年11月に公表した「NISA口座の利用状況調査」にある都道府県別・年齢別の口座開設状況。総務省が公表している都道府県別・年齢別の総人口(2024年10月時点)も併せて使うことで、人口当たりの開設率を算出できるからだ。開設率が高い地域ほどNISA熱も高い可能性があるというわけだが、60代ではどの地域が高いのだろうか。

【60代】NISA口座開設率ランキング(47都道府県)1位~20位
1位  奈良県 32.1%
2位  東京都 31.9%
3位  神奈川県 31.6%
4位  兵庫県 29.6%
5位  滋賀県 29.5%
6位  三重県 29.1%
7位  徳島県 28.8%
8位  富山県 28.3%
9位  香川県 28.0%
10位 大阪府 27.8%
10位 千葉県 27.8%
12位 福井県 27.2%
13位 福岡県 27.0%
14位 栃木県 26.6%
15位 京都府 26.5%
16位 鳥取県 26.3%
17位 埼玉県 26.2%
18位 愛知県 25.9%
18位 岡山県 25.9%
20位 石川県 24.7%
20位 山口県 24.7%

※一部の金融機関では基準日時点での都道府県別の口座数を集計できなかった等の要因により、金融庁「NISA口座の利用状況(NISA口座数)」(2025年6月末)と一致しない。
出所:金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査(都道府県別のNISA口座開設状況/2025年6月末時点)」、人口推計(総務省発表、2024年10月時点)よりFinasee編集部作成

NISA口座開設率による60代の県民ランキング。1位を獲得したのは奈良県(32.1%)。2位は東京都(31.9%)。3位は同じ首都圏から神奈川県(31.6%)がランクインした。首都圏や関西圏の大都市を抑えて奈良県が1位という快挙。同じ奈良県でも60代より下の年代では50代の3位が最高順位となっており、高齢層での開設率の高さが顕著だ。いったいどのような特徴がある県なのか。

総務省が公表している2024年の家計調査(貯蓄・負債編、二人以上世帯)によれば、全国の県庁所在地および政令指定都市(全52都市)のうち、奈良市の平均年収は639万円、平均貯蓄額は2923万円。ここから年収に対する貯蓄額の割合を計算したところ4.6倍と東京都区部(3.5倍)や横浜市(3.4倍)を上回り、全国で最も高かった。NISA以前に貯蓄にも熱心な県だった可能性があるのだ。

このように年収に対する貯蓄額の割合で見た場合、関西圏では奈良県と似た地域が実は他にもあり、4位の兵庫県(29.6%)では神戸市の貯蓄が年収の3.7倍と全国で3番目、5位の滋賀県(29.5%)では大津市が4.3倍と全国で2番目の高さだった。まず、貯蓄率が高いということが、NISA開設率の高さの背景にあるようだ。

奈良県には江戸時代に「大和の金は今井に七分」と称された橿原市(今井町)のような商業都市がある。また貿易の町である神戸市、近江商人で有名な滋賀県など、お金をやりくりして投資に回す商人気質のような県民性があるのかもしれない。

家計に占める負債の割合が資産運用にも影響?

続いて22位から47位を見ていこう。

【60代】NISA口座開設率ランキング(47都道府県)21位~47位
22位 岐阜県 24.6%
23位 和歌山県 24.5%
23位 長崎県 24.5%
25位 愛媛県 24.3%
26位 島根県 24.2%
26位 山梨県 24.2%
28位 長野県 24.1%
29位 広島県 24.0%
30位 茨城県 23.8%
31位 熊本県 23.6%
32位 静岡県 23.3%
33位 新潟県 23.0%
34位 群馬県 22.9%
35位 高知県 21.4%
36位 佐賀県 20.9%
36位 山形県 20.9%
38位 宮城県 20.6%
39位 大分県 20.0%
40位 宮崎県 19.4%
40位 秋田県 19.4%
42位 福島県 19.2%
43位 鹿児島県 17.7%
44位 岩手県 17.0%
45位 北海道 16.7%
46位 沖縄県 16.5%
47位 青森県 16.3%

※一部の金融機関では基準日時点での都道府県別の口座数を集計できなかった等の要因により、金融庁「NISA口座の利用状況(NISA口座数)」(2025年6月末)と一致しない。
出所:金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査(都道府県別のNISA口座開設状況/2025年6月末時点)」、人口推計(総務省発表、2024年10月時点)よりFinasee編集部作成

60代のNISA口座開設率ランキング。続いては22位から47位まで。今度は順位が低い県を見ていこう。47位は北国である青森県(16.3%)だ。1位の奈良県(32.1%)より15.8ポイント低く、約2倍の差がついている。46位は打って変わり南国の沖縄県(16.5%)が登場。45位は再び北国から北海道(16.7%)が入った。いずれも上位に多かった首都圏や関西圏から地理的に距離がある地域だ。

家計の面でなにか共通点はあるのだろうか。総務省が公表した2024年の家計調査(貯蓄・負債編、二人以上世帯)がある。そのなかで全国の県庁所在地および政令指定都市・52都市に住む人の収入や貯蓄、負債などについて調査したものがあるが、青森市の平均年収は531万円、平均貯蓄額は999万円。ここから年収に対する貯蓄額の割合を計算すると1.9倍で、全国52都市のうち最も低かった。同様に那覇市は2.1倍と全国49番目、札幌市も2.4倍と全国で45番目だった。このようにNISAへの取り組み以前に貯蓄がそれほど盛んでない土地柄の可能性もある。

節約で終わらせずNISAも活用

NISA開設率ランキング。60代の1位は高所得者の集まる東京都や神奈川県を抑えて奈良県が獲得。逆に47位は青森県だった。奈良市の年収は決して高いわけではないが、うまくやりくりしているのか貯蓄額は多い。貯蓄については預貯金だけではなく、株式や投資信託なども活用して運用している可能性があり、それがNISA口座開設率の高さとなって表れたかもしれない。お金をためて終わりにせず、その後の身の振り方も考える。こうした姿勢は私たちにも参考になるのではないだろうか。

●会社人生の終盤に差し掛かる50代ではNISA口座開設率にどんな特徴があるだろうか? 後編「【50代】NISA県民ランキング 年収が高くなくてもNISAを活用してる “やりくり上手”な県はどこ?」にて詳しく解説する。

調査概要 調査名:「NISA口座の利用状況に関する調査(都道府県別のNISA口座開設状況/2025年6月末時点)」 調査主体:金融庁 公表:2025年11月

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。