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新NISA3年目の変化は?~2026年1月の投信動向~

2026/02/06 00:00

■要旨 1月は年初にNISA口座から大規模な買付が行われたため、ファンド全体に過去最大の資金流入があった。新NISAがスタートして3年目を迎えたが、NISA口座の活用が定着し、さらに一段と加速していることが見受けられる。 ■目次 ・NISA口座からの買付で過去最大を更新 ・3年目も年初一括の買付 ・外国株式選好は

■要旨

1月は年初にNISA口座から大規模な買付が行われたため、ファンド全体に過去最大の資金流入があった。新NISAがスタートして3年目を迎えたが、NISA口座の活用が定着し、さらに一段と加速していることが見受けられる。

■目次

NISA口座からの買付で過去最大を更新
・3年目も年初一括の買付
・外国株式選好は変わらないが
・米国株式からグローバル株式へ
・3年目は金、国内株式、バランス型にも波及
・分散投資?それともトレンド・フォロー?
・国内半導体株と金関連が高パフォーマンス2026年1月の日本籍追加型株式投信(ETFを除く。以降、ファンドと表記)の推計資金流出入を見ると、内外問わず債券ファンドとREITファンドはSMA専用のものを除外して一般販売されているものに限れば資金流出となった【図表1】。その一方で、外国株式ファンドに1兆8,000億円の資金流入があったほか、国内株式やバランス型、金関連を含む「その他」のファンドにもまとまった資金流入が見られた。

ファンド全体への資金流入は2兆7,800億円に達し、前12月の1兆6,000億円から急増し、過去最大を更新した。そのうち2兆3,500億円が新NISA対象ファンドであり、NISA口座以外の売買も含まれる数値ではあるものの、年初にNISA口座から大規模な買付が行われた様子がうかがえる。

個別に見ても、資金流入が大きかった上位10本のうち8本(太字)を新NISA対象ファンドが占めており、それらのファンドは総じて前月から流入が大幅に増加している【図表2】。

3年目も年初一括の買付

2024年にNISA制度が拡充されて以降、年初に成長投資枠を中心に積極的にNISA口座から投信を買い付ける様子が見られている。新NISA対象ファンドへの流入額は、1年目の2024年1月が1兆2,800億円、2年目の2025年1月が1兆9,400億円であった。

2026年1月は2兆3,500億円と2025年1月からさらに4,100億円増加しており、制度が一新してから3年目を迎え、NISA口座の活用が定着し、さらに一段と加速していることが見受けられる。ただし、NISA口座から買い付けられている商品の選好は、3年目にやや変化が見られた。

外国株式選好は変わらないが

NISAでは、2024年から外国株式ファンドとりわけつみたて投資枠対象のインデックス型が中心商品となっている【図表3】。特に2年目の2025年の1月は1年目の2024年と比べて、つみたて投資枠対象の外国株式ファンドの流入増加が顕著であった。

しかし、3年目の2026年も外国株式ファンドに1兆4,800億円と大規模な流入を記録したものの、前年の1兆6,900億円から2,100億円鈍化した。つみたて投資枠対象ファンドへの資金流入は1兆2,900億円とほぼ同規模であったが、成長投資枠のみ対象のファンドが2026年は2025年に比べて半減した。

米国株式からグローバル株式へ

このように外国株式ファンドへの流入が3年目に鈍化した要因は、米国株式人気の一服があげられる。米国株式ファンドは2025年1月に1兆700億円と大規模な資金流入があったが、2026年1月は5,500億円とほぼ半減した。成長投資枠のみ対象のファンドだけでなく、つみたて投資枠対象のファンドも1年前と比べてともに2,000億円以上減少し、インデックス型、アクティブ型問わず減少した点も特筆すべきことである。

その一方で、グローバル株式ファンドへの流入は堅調であった。その流入額は、投資枠の対象を問わず2年連続で増加し、2026年1月に9,400億円に膨らんだ。特に、つみたて投資枠対象の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、1本で6,000億円に迫った。つみたて投資枠対象のインデックス型では、米国株式からグローバル株式にシフトが起こったような形である。

3年目は金、国内株式、バランス型にも波及

また、新NISA対象の金関連ファンド、国内株式ファンド、バランス型ファンドには、それぞれ3,000億円、2,900億円、2,600億円の資金流入を記録した。1年前と比べて2,500億円、2,400億円、1,400億円増加した。前12月と比べると、バランス型ファンドについては600億円の増加と小幅にとどまったが、金関連ファンド、国内株式ファンドは1,800億円、1,600億円増と急拡大した。

国内株式については、月後半こそやや調整したものの、月前半に衆院解散観測に伴う政策推進期待から急伸し、日経平均株価TOPIXともに史上最高値を更新するなど、月間でも大幅上昇を記録した。そのような市場環境にも関わらず、2024年以降では日経平均株価の急落に伴って押し目買いも入った2024年4月の3,600億円に次ぐ規模の資金流入があった。最高値圏でありながら、アクティブ型、インデックス型問わず、積極的に買付が行われた事実は驚くべき変化といえよう。

分散投資?それともトレンド・フォロー?

いずれにしてもグローバル株式ファンドや金関連ファンド、国内株式ファンド、バランス型ファンド、新たに付与されたNISAの投資枠、特に成長投資枠によって、買付が膨らんだ可能性が高い。

米国株式ファンドも買付が膨らんでいたが、2025年初に米国株式ファンドを買い付けていた個人投資家の一部はこれらのファンドにシフトさせたと推察される。その兆候は2025年後半からみられていたが、2026年に入って新たに付与されたNISAの投資枠によって、顕著に表れたといえる。

これは、単純に米国株式への集中投資からグローバル株式やバランス型などの分散投資できる資産へ、もしくは国内株式や金など他の地域や他の資産へ割り振る動きとも見ることもできる。

ただし、2025年は結果的に米国株式よりもグローバル株式、国内株式、金の方が高パフォーマンスだった。そのため、単純にトレンド・フォロー的な投資行動の可能性も高そうである。今後の投資環境の変化とともに、投信の販売動向についても注目したい。

国内半導体株と金関連が高パフォーマンス

1月は、半導体のテーマ型の国内株式ファンドや金関連ファンドが総じて高パフォーマンスであった【図表4】。