つみたてNISAで選べる投資信託には、「国内外の株式に投資するもの」と、「バランス型ファンド」がありますが、このうちバランス型ファンドには、初心者や投資に時間をかけられない人に大きなメリットがあります。
理由1 自動的にバランスをとってくれる
バランス型ファンドは、株式や債券など複数の資産を組み合わせた投資信託のことですが、各資産の値上がり・値下がりで配分のバランスが崩れても、自動的にメンテナンスをしてくれるため、手間がかかりません。このメンテナンスを“リバランス”といいます。
なぜリバランスが必要なのか?
たとえば、株式と債券をそれぞれ100万円ずつ買ったところ、株式が200万円、債券が120万円(合計320万円)になったとします。この時、「全体のバランスを戻す」ために、株を40万円分売って、債券を40万円分買い足すと両方が160万円ずつになります。これがリバランスです。
これをしないとどうなるのでしょうか。もし合計が320万円になった後リバランスせずに、この後、株式が急に半分に値下がりして100万円になったとすると、資産の合計は220万円です。
しかし、リバランスしておけば、160万円の株式が半分の80万円になるわけですから、資産の合計は240万円となります。
リバランスをしたほうが、しない場合よりダメージが軽かったことになります。もちろんこれは値上がり・値下がりのタイミングにもよりますが、一般にリスクを下げるためにはリバランスは欠かせないとされています。
つみたてNISAはリバランスができない
つみたてNISAは不定期の買付はできないので、リバランスができません。
リバランスの機能を持たせたいなら、バランス型ファンドを選ぶしかありません。
理由2 1つの商品を選ぶだけでよい
バランス型ファンドなら、国内外の株式や債券を買付けるため、1つの商品を選ぶだけで簡単に分散投資ができます。そのため、商品選びにあれこれ悩む必要がなく、気軽につみたてNISAを始められます。
バランス型ファンド以外で分散投資をするなら、日本と海外の株や債券などから、いろいろと選ばなければいけません。
理由3 大きな損をするリスクが低い
バランス型ファンドには、「大きな損をするリスクが低い」という特色があります。
投資信託は分散投資でリスクを軽減する運用商品ですが、その中でもバランス型ファンドは複数の資産に投資するので、特定の資産や銘柄の急激な値動きの影響を受けにくいのです。
注意点──バランス型ファンドは信託報酬が高め
バランス型ファンドは、ほかにつみたてNISAで選べるインデックス型の投資信託などに比べると、保有中にかかる「信託報酬」というコストが高い傾向があります。
同じような商品なら、信託報酬の安いものを選ぶとよいでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月8日公開記事)
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