スマホ専用の「投資アプリ」を使って株取引などをする人も多い。しかし、注意しないと思わぬ被害に巻き込まれる可能性がある。投資アプリにはどのようなリスクがあるのだろう。リスクを回避するにはどうすればよいのだろうか?
投資アプリとは?
投資アプリとは、アプリ内において少額から手軽に投資ができるサービスだ。
証券会社を通じて株や投資信託を購入するときと比較すると、簡単に投資をはじめられることから利用しやすく注目を集めている。
投資アプリには、最小5円から投資をはじめることができる「トラノコ」や、楽天証券が提供している「iSpeed」などがある。
リスク1 いつの間にかお金を引き出される
投資アプリにログインするときの「ID」や「パスワード」、金融商品を発注するときの「取引パスワード」などの情報が漏えいすると、何者かにログインされて取引される可能性がある。
情報漏えいによる不正な取引を防ぐためには、次のような対策をしよう。
・IDやパスワードをスマホに記憶させることをやめる
・他のサイトで使っているパスワードの使い回しをやめる
・IDやパスワードは、メモ帳ではなくパスワード管理アプリに記録する
・ログインパスワードと取引パスワードを違うものにする
・指紋認証や顔認証など、「生体認証機能」付きのスマホを使う
・本人確認を2回繰り返す「二段階認証(二要素認証)」ができるアプリを選ぶ
また、スマホを紛失してしまった場合は、証券会社などに連絡してログインや取引にロックをかけてもらった上で、IDやパスワードの変更手続きをしたほうがよい。
スマホに端末ロックをかけていても、簡単に解除されて、アプリにログインされてしまう可能性があるからだ。
リスク2 第三者による不正な出金
何者かによって不正に出金されると、口座にある資金や投資で得た利益を失うことになる。証券会社や出金先の銀行が補償してくれることもあるが、必ずしも補償を受けられるとは限らない。
不正に出金される原因の一つとして、出金先の銀行口座の情報を知られてしまうことがある。通帳やキャッシュカードの紛失に気をつけ、暗証番号や、ネット銀行であれば口座のID、パスワードもきちんと管理しよう。
もう一つの原因として、アプリにログインして出金先の銀行を変更されてしまうことがある。ログインのIDやパスワードを厳重に管理することはもちろん、アプリやWebサイト上で出金先の変更ができないように設定できる証券会社を選ぶことで被害を防ぎやすくなる。
リスク3 通信が不安定だとうまく注文できない
通信回線が不安定なせいで、取引画面に接続できなかったり、発注ボタンを押してもうまく発注できなかったりすることがある。
こうしたトラブルを避けるためには、電車の中など回線が不安定になりやすい場所で使うことは避けたほうがよい。
外出先でアプリを使う際は、フリーWi-Fiは利用しないことが望ましい。フリーWi-Fiの中には、セキュリティ設定が甘いものがあり、通信内容を第三者に盗み見される可能性があるからだ。
投資アプリはリスク対策をして利用しよう
投資アプリには「少額投資ができる」「スキマ時間に使える」といったメリットがあるが、上記のようなリスクもある。
ただ、対策をしっかりすればリスクを最低限に抑えながら、投資アプリのメリットを生かした資産運用ができるだろう。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月9日公開記事)
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